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「中谷泰」
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中谷泰

中谷泰

洋画家、中谷泰は昭和から平成にかけて活躍した。川端画学校に入学し、デッサンを始めとした基礎を積みました。戦前戦後は春陽会を中心に静物画を中心に多くの作品を残しております。初期の傑作としては、春陽展で入選した街かどがあります。彼の画風は、年代と共に大きく変化しています。静物画から始まった彼の作歴は、中期に入ると社会性の高い作品へと変化していきます。彼の作歴の中期は、昭和の中期とほぼ合致します。当時は現代ほど農村の灌漑設備などがしっかりしておりませんでした。それ故に、地方の農民は、災害に悩まされる事も多々ありました。災害にあった農民達をモチーフとした社会性の高い作品である農民の顔などは、その頃に残した傑作です。その後は、人物をモチーフとしたものから、風景画へと彼の作風は移行していきます。ただ、自然のみをモチーフとしたものよりも、人の生活を感じられる風景を切り取った作品が多いです。炭鉱といった作品は、当時の地方文化の景色の1つを切り取った傑作です。 晩年は日本美術会役員や東京芸大教授などの地位に付き、美術界の発展に力を尽くすとともに、若いころと同じように春陽展に出品するなと作品作りを行なうなどしました。ちなみに、絵本画家である「いわさきちひろ}に油彩を指導するなどしており、後進の育成にも積極的でした。中谷泰の人生は、画家としても恵まれ、人の輪にも恵まれた豊かなものでした。画家として活躍した時期も非常に長いものです。地に足が付いていたからこそ、社会問題に正面から挑んだ作品を作るなど、他者や社会に対して強い関心を持てたとも言えます。社会性の高い作品はもちろんの事、静物画や風景画からも、彼の他者への強い関心が強く感じられます。彼の作品は、高い芸術性を感じさせてくれると共に、深く考えさせるものでもあります。中谷泰の作品に触れた人は、時にはやるせない怒りを、時には優しさをと、様々な感情かきたてれられ、そして深い思索にふけることでしょう。