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「楢原健三」
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楢原健三

楢原健三 桃咲く

楢原健三は1907年生まれの日本の洋画家です。昭和期を中心に活躍した画家で、芸術院会員も歴任しました。画家を志し、東京美術大学を卒業した後、帝展に出品・入選を繰り返します。その画風はリアリズムを追求した写実性に富んでおり、独特の色彩で配された構図はまさにその風景を昔から知っているのかような温かみに浸れる描写力が特徴です。日本の風景を多く描いた楢原健三の作品の中でも一際、郷土愛に満ちた素晴らしい作品が「桃咲く」です。立派な日本家屋の前に植えられた8分咲き程度の桃の樹が何とも、日本の郷土の春を告げるシグナルのように感じる滋味溢れる一枚です。のどかな山奥の集落に訪れる春の喜びを、キャンパス全体で表現しているような情緒的で大胆な画風です。さりげなく遠近とられた山と家の距離感も、絶妙のバランス感です。季節感を大切に表現する楢原健三の作品は柿の木など日本の四季の移り変わりを感じることのできる、シンボルを匂いを伝えるのかのような描写とタッチで描きます。時に淡い色身を用いた海や港の風景、荒々しくも温和に満ちあふれる紅葉の山々など我々、日本人の琴線に触れる懐かしい作品ばかりです。そんな楢原健三ですが、美術界からの評価も高く、様々な名誉ある賞に数多く輝いています。示現会の創立に参加をした後会員になり、同時に日展の会員にも抜粋されています。文部大臣賞に輝いた後には示現会理事長になりトップとして大きく美術の進展に貢献をしいています。また、晩年には日本芸術院賞を受賞し、日展の理事を歴任しています。優れた画家と言われていたとしても、これだけの名誉を得てい者は多くないでしょう。絵画だけでなく、その温和で人間を思う滋味溢れる人柄も大きく影響しているのではないでしょうか。また、教育とし自らの技法を後世に伝えるために「油絵の制作・海を描く・海のある風景画技法」も出版しています。いつの日も、日本の美術の核心を見つめ、自らも立ち止まる事無く作品を描き続けた楢原健三。彼のキャンパスには今、何が描かれているのでしょうか。