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「野間仁根」
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野間仁根
洋画・野間仁根は明治生まれの画家で、昭和期を中心に活躍しました。画家を志し、川端画学校に入学、その日に東京美術学校に入学、卒業をしています。彼の作品は色彩使いに特徴があり、明治中期に流れがある「脂派」と言われる絵のように全体的に黄色を基調とした作品が多くあるのが特徴です。その後、徐々に色数を増やし鮮やかさを増し、だいだい2次世界大戦終戦後は時代背景も手伝ったのか、とても力強く鮮やかな色彩の構図で描かれる作品が多くあるのです。そんな野間仁根ですが、東京美術学校卒業後にその才能を発揮しています。二科展に出品した「夜の床」で新人で最も権威があると言われている樗牛賞を受賞しています。その後も「ぜ・ふるむうん」で二科賞も取っています。そんな野間仁根に作品を語る上で欠かせない作品がまず、1934年に描かれた「魔法の森」です。どこか童話の世界観を思わせるような可愛らしく愛らしい動物達が独特のタッチで描かれている一枚です。天才的な色彩感覚を持ち合わせる野間仁根が当時、得意とする技法でオレンジ系を中心に取りながら、全体を淡く幻想的に見せるバランス感覚はまさにヨーロッパのおとぎ話しを見ているような錯覚に襲われるのです。赤く実り豊かな果物や青々を茂る葉など、生命の息吹を感じるような彼らしい一枚です。そして対照的とも言っていいほどの作品が「森の猿」です。ジャングルの中で複数の猿が思い思いに楽しいと感じるように動くところが描かれる躍動感あふれる一枚です。とにかく、この底抜けに明る色彩の感覚とトロピカルな雰囲気がインパクトを与えてくれる作品です。フォービスムのような荒々しさとは若干違い、その色彩に落とし込まれる繊細さ写実性と独創性の調和。まさに、楽園という言葉ピッタリくる素晴らしい作品になっているのです。様々なキャラクターのような生き物を楽しく明るく楽しいタッチで描く野間仁根という人間は、多くの人々を魅了し刺激し続けていました。今、彼の作品を見直す時期がやってきているのではないでしょうか。