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「洋画 中根寛」
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洋画 中根寛

中根寛

洋画家 中根寛は1925年に生まれです。愛知県の出身であり、画家を目指し上京後、東京芸術大学油画科に入学、卒業後は大橋賞を受賞しています。常に自然の美しさを表現し続け、ヨーロッパの美しい風景を独自の視点と点描画法で描き続けました。その作品の写実性に富んだ描写は、こだわり続けた風景画にまさに真髄が落とし込まれており、見るものに溜め息を付かせる程の美しさを表現しています。様々な賞に出品後、その描写技術に磨きをかけるために1969年にヨーロッパとエジプトに半年滞在をしています。その甲斐あってか、2年後には新鋭選展優賞受賞をしているのです。彼の描く風景がはヨーロッパだけでなく、日本の雄大な風景も多数存在します。しかし、中根寛の手にかかれば雄々しい風景もたちまち洗練された写実性に富んだ繊細な芸術絵画になります。その良い例なのですが「黎明富士」です。別の山から見たと思われる富士の朝焼けを描いたこの作品ですが、まさに雄大、そして霊験を感じる素晴らしい作品です。しかし、富士の荒々しい印象は一切なく繊細で女性的な線で描かれているため美しさと妖艶さも感じることのできる一枚にもなっています。また朝焼けの空のグラデーションの色使いが逸品です。麓から空に行くまで青みを帯びる空模様を、絶妙な色彩バランスで描いており、その美しさに息を飲み込む程の幻想的な美を感じ取ることができます。また、風景画の技法として中根寛が用いた技法は点描法ですが、その良さがハッキリ見えるのが「塔のある村-ブルゴーニュ」です。田園風景が広がるキャンパスの中央にそびえ立つ塔を描いたこの作品なのですが、独特な点描法で描かれているため、淡く奥行きが自然に表現されている滋味溢れる一枚になっています。樹々の葉の一枚一枚が細かく描かれており、そのこだわり抜いた写実性には驚かされるばかりです。そんな中根寛ですが、美術界においても素晴らしい貢献をしています。東京芸術大学美術学部教授を歴任し、紺綬褒賞受章も受賞するほどの大家になっています。美術界の巨匠として数々の名誉を手に入れ、それでも尚新しい美術の限界に挑戦しつづけた中根寛。彼の残した功績はとても大きいものに違いないのです。