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「井手宣通」
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井手宣通
日本近代洋画家、井手宣通は、熊本県に生まれます。戦前は風景画や人物画を中心に描き、その豊麗な色彩使いは見るものを虜にしてきました。戦後には風景画などに加え、祭りをテーマにした華やかな色使いと自由奔放な構図で、様々な名作を生み出しました。その代表作として、一度見るべき作品が1982年に描かれた「瞬花開宴」でないでしょうか。夜空に華々しく咲き誇る大輪の花火がダイナミックに描かれたこの作品は、井手宣通作品の持つ大胆さと鮮やかな色使いを、真に感じることができる力作です。一見、海辺の街で花火が打ち上げられる楽しい雰囲気の作品にも感じとれますが、鮮やかさの後に待つ夏の終わりの物悲しさも感じることができるような、味わい深い作品となっています。
井手宣通は中学生時代の頃、東京美術学校を卒業したばかりの富田至誠より学んでおり、その後は東京美術学校西洋画家科に入学しています。そして、彼が画家として転機を迎えるのは卒業し、同学校の彫刻科への入学後になります。1940年の在学中に現在の日展、当時の帝展に初入選したことで、プロとしての画家人生が始まりました。その後は帝展や日展などで活躍し、新樹会、日洋会など自ら美術組合を創立・結成させ精力的に日本の美術界をリードしていきます。その自由な発想で生み出される構図や色使いで、数々の名誉ある賞を受賞し続けていきます。また自らが描くだけでなく、日洋展での中心的な指導者として若手の指導に育成などにも力を注ぎます。日本の洋画壇においての功績は大きく、文部大臣賞に日本芸術院賞を受賞、文化功労者としても認定されています。井手宣通を語る上で欠かせない作品達である「野馬追」「葵祭」「伊豆風景」を見ていると、豊潤で情熱的ながらモダンな雰囲気を感じさせる、独特の空気感を受け取ることができます。どこか懐かしく、しかし新しく、井手宣通の描く世界の魅力はとても一言では言い表せないような、情熱に溢れた素晴らしい作品ばかりなのです。
井手宣通は中学生時代の頃、東京美術学校を卒業したばかりの富田至誠より学んでおり、その後は東京美術学校西洋画家科に入学しています。そして、彼が画家として転機を迎えるのは卒業し、同学校の彫刻科への入学後になります。1940年の在学中に現在の日展、当時の帝展に初入選したことで、プロとしての画家人生が始まりました。その後は帝展や日展などで活躍し、新樹会、日洋会など自ら美術組合を創立・結成させ精力的に日本の美術界をリードしていきます。その自由な発想で生み出される構図や色使いで、数々の名誉ある賞を受賞し続けていきます。また自らが描くだけでなく、日洋展での中心的な指導者として若手の指導に育成などにも力を注ぎます。日本の洋画壇においての功績は大きく、文部大臣賞に日本芸術院賞を受賞、文化功労者としても認定されています。井手宣通を語る上で欠かせない作品達である「野馬追」「葵祭」「伊豆風景」を見ていると、豊潤で情熱的ながらモダンな雰囲気を感じさせる、独特の空気感を受け取ることができます。どこか懐かしく、しかし新しく、井手宣通の描く世界の魅力はとても一言では言い表せないような、情熱に溢れた素晴らしい作品ばかりなのです。