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「掛軸 伊藤小坡」
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掛軸 伊藤小坡
シャープで美しい繊細な美人画を描き、その世界観で名声を納めた画家、掛軸買取 伊藤小坡。「秋草と宮仕へせる女達」や「伊賀のつぼね」などの名作を残し、現在でも多くの美術ファンを魅了し続けています。伊藤小坡は、1877年に三重県の猿田彦神社宮司宇治土公貞幹の長女としてこの世に生を受けます。古典文学や茶の湯、柔術など様々な習い事を経て、芸術的感性を研ぎすませていきます。そして、新聞小説の挿絵を模写しつづけ、独特な世界観で自らの作品を描き続けます。そんな伊藤小坡は、本格的に絵画を習いたいと決心し、磯部百鱗に師事をします。歴史画を得意としていたことで、伊藤自身も歴史画を好んで描き続けていきます。さて、そんな伊藤小坡は、画家として生計を立てて行くことを決意し京都へ上京。森川曽文に師事をして研鑽を続けて行くのですが、森川曽文が死去してしまい、その後には谷口香嶠に師事をします。当時の作風には、古典的なモチーフが多くあったようなのですが、それも京都市立美術工芸学校教授の荒木矩などに、国語などを教わっていたからである、と言われています。その後は、結婚を経て子供お授かりますが、現役としての研鑽は引き続きおこなわれ、第9回文展に出品の「制作の前」がついに初入選を果たすこととなるのです。子育てや生活に追われながらの制作活動は苦しかったと予想されますが、日常風俗を女性ならではの目線で描くことができる、唯一の画家とも言っても良かったかもしれません。さて、年を重ね師である谷口の死後、竹内栖鳳が主催する画塾である竹杖会の一員として迎え入れられます。これより、線が細く繊細な歴史画などを中心に描くようになっていきます。芯の強い、凛とした女性像を描き続けた伊藤小坡は描き続け、その時々の日常の描写力はそのままに、晩年も強く美しい作品を描き続けていったのです。さて、そんな伊藤小坡なのですが、掛軸買取においても非常に高価買取となっています。三重県を代表する女流作家として名を馳せた伊藤小坡。彼女の功績は、今後の美術界にも大きな影響を与え続けていくことになるのではないでしょうか。
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