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「古書 田能村竹田」
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古書 田能村竹田
画家としても高名でありながら、画論、詩論、詩文などの著作などもある文化人として活躍した骨董買取・田能村竹田。荒城の月で有名な大分県竹田市の生まれであり、美しい風景と文化の中が育む芸術で日本中を魅了する作品を生み出し続けました。 そんな田能村竹田は、1777年に豊後国岡藩の侍医の家に生まれています。幼い頃から学問や絵画などに興味を持ち、研究を独自にし続けて行きました。藩校由学館にで学んでおり、藩校由学館の司業・頭取にまでなります。絵画は勿論のこと、詩文であったり学問などへの知識や技術を深め続けており、「豊後国史」なども編纂しています。自らの芸術をより崇高にするために、36歳という若さで隠居を決めます。 そして、そこからは頼山陽や浦上玉堂、青木木米など名立たる様々な文人墨客との交流を深めて行きます。その事が幸いしたのか、益々才芸を極めていくこととなり、「豊後南画」という独特な絵画技法を確率します。 「暗香疎影図」や「歳寒三友双鶴図」などの重要文化財を描くほどの腕前となった田能村竹田は、多くの人々に感銘を与え続ける人物として崇められて行きます。50歳となると、長崎へと遊歴します。来舶清人や長崎派の画家といった独特な中国絵画を描く画家より、中国絵画を学んで行きます。 文人画家としても高名であった田能村竹田は、「月夜山水図 紙本淡彩」でも、素晴らしい筆遣いを見せています。繊細でありながら力強い筆使いで描かれる山水画に、上部には達筆で独特な文字が並びます。圧巻な構図とは別に、味わいのある文章には高い知性とセンスの良さが滲みでています。 さて、そんな田能村竹田は、教育者としても非常に高名であったことから、弟子にも優秀な画家が大勢います。高橋草坪や帆足杏雨、田能村直入など後の日本画界においての重要人物を輩出しているのです。古書買取においても、そんな田能村直入の作品は評価が高く、人気は衰えません。自らの故郷を愛し、そして日本でも有数の文化人として上り詰めた田能村直入。生きることが芸術でもあった、素晴らしい人物だったのです。