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「島田章三」
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島田章三
洋画家・島田章三は神奈川県生まれの日本の画家です。幼少の頃から画家を目指し、1960年に東京芸術大学の専攻科を修了しその7年後に安井賞展安井賞を受賞しています。2004年に文化功労者として国から讃えられるなど、島田章三は日本に美術界に大きく貢献してきた重要な人物のひとりです。アールデコ様式な直線的で平面的な作風が多く、どこか冷たく機械的ながら温かみと情緒溢れる不思議な作品が多いのが特徴です。島田章三が安井賞を受賞した頃の作風としては、明るくて鮮やかな色使いと構図で描かれた大胆作品がメインンでしたが、徐々に画家として様々な物に出会い、そしてそれを吸収していった彼の作風はドンドン変化を見せて行き、常に芸術の前進を求めています。最近までの作品に遍歴があるのが、アンフォルメルへの接近ンを始めとしいている20代後半に見られる自分の作風探しへの葛藤から30代半ばでの島田作品の核となるキュビズムへの出会いです。様々な角度で作品を作り続けていたのですが、基本的に島田章三の心の奥にある絵画への姿勢というものは変わっておらず、彼特有のクセ、個性を感じることができるのも大きな特徴のひとつといえるのではないでしょうか。そんな島田の作品で忘れることのできない作品が1961年に制作されている「とりたのし」です。 ここからの数年は人物や牛に鶏などを対象に描かれた作品が多く、具象的な形自体は影を潜めて、抽象的で荒々しく所々に引っ掻き傷のような、当時の迷える青年をそのまま映し出しています。絵の具を挑戦的に支配しようとした態度が見受けられるのが特徴なのです。しかし、島田章三はその後「結局、形からは逃げれなかった」と、キュビズム的な形を意識した作品作りに移行します。子供の頃の純粋に絵を描きたい、という基本的な感情を思い出し動き出した島田章三は生まれながらに画家であり芸術家、そして日本における美術への思想家だったのかもしれません。その答えは、彼の描く作品しか答えられることはできないのでしょう。