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日本画 中島千波
日本画家・中島千波は1945年に生まれです。疎開先の長野県に生まれた中島千波は、高名な日本画家の中島清之の3男として幼少の頃から絵画や芸術に触れて生きます。中島千波が画家の道を志していくことは自然な流れで、上京し東京芸術大学美術学部日本画科に入学します。そこで絵画の技術を研磨していき、才能を伸ばしていきます。そんな中島千波ですが、なんとその在学中に実績を残すことになります。院展に自らの作品を出品、そして初入選を果たしていくのです。さらにその翌年、神奈川県美術展でK氏賞を受賞するなど、学生の頃から輝かしい実績を多く残します。同学の大学院を修了後、さらに活躍を続けます。その年から初入選を果たした院展で数々の入賞を繰り返し、院展の中心人物として名を馳せて行きます。そんな中島千波の作品ですが、美しい日本の風景を中心に描き、繊細ながら力強く独特の作品を作り上げていくことで知られています。その中の作品で「白富貴花」ですが、白い花を中心に大きく描く印象的な作品です。純白という言葉に相応しい美しさに、緑との色合いのコンストラストが素晴らしく、日本画伝統の美しさが見てとれます。繊細なタッチで描かれるこの作品は、中島千波独特の印象深い風合いが今も人々を魅了しています。父である中島清之の作風にも、似ていますが、やはりオリジナルとして取れるその作風が分かるのは桜を描く作品です。「月下枝垂櫻」は桜から覗く月が妖艶ながら、美しく果敢なく描かれるその構図がまさに中島千波の世界観を表す、美しさに溢れる秀作として知られています。中島千波は日本だけでなく、世界での評価も高くユーロパリア1989ジャパン現代日本画点、さらにはパリ三越エトワールにてパリ展も開催しています。数々の展覧会や企画などにも積極的に参加し、日本画を様々なカタチで広めていたのです。現在では東京芸術大学美術学部デザイン科の教授もしており、日本の美術界に大きく貢献をしているのです。まだまだ現役として、我々を感動させる作品を多く描き出してくれることでしょう。
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