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「エミール・ガレ」
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エミール・ガレ
エミール・ガレは、1846年フランスの北東部、ナンシーで生まれた。ガレの父は陶器工場を営んでいた。19歳のときにドイツに留学し、ドイツ語とデザインの勉強をし、ガラス工場でガラス製造の技術を習得した。その後普仏戦争の兵役後、父に付いてイギリスで美術館を見学した。31歳の時に工場管理責任者を任され、翌年にはパリ万国博覧会にガラスや陶器の作品を出品し、賞を受賞している。そして、43歳の時、パリ万博のガラス部門でグランプリを、陶器部門で金メダルを受賞した。
様々なイメージを想起させるガレの作品
ガレの作品には、あらゆる装飾が施されているだけでなく、表面に詩の一説などが記されており、様々なイメージを想起させるものである。例えば、「トリステスの花器」は、青い花器に金、銀、玉虫色でおだまきの花を浮かび上がらせている。大きな銀箔を閉じ込め、下部からは水蒸気を立ち上らせている。そして、ボードレールの「悪の華」の一節を花器に記しているのである。このようにして、ガレは、工芸品であるガラスを芸術作品にまで高めたといわれるが、あくまでその作品は用の美を追求したものであり、工芸品西洋美術の域に留まっていた。美しい「手」に託したガレの思い
そんなガレが、唯一晩年に制作したオブジェが「手」である。自らの内なる芸術的欲求に基づいて作られた、純粋な芸術作品である。 その「手」は、海の中から浮かび上がってきたものであり、貝殻がこびりついていたり、海藻が巻き付いていたりする。その「手」は様々な色に輝き、虚空に向かって差し伸べられており、海の中から、波間に浮かぶ無数の月の影を拾おうとするかのようである。 美しい「手」に託したガレの思いは一体何だったのであろうか。