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「バカラ」
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バカラ
バカラは今ではクリスタルの高級品というイメージが根強いですが、1764年に戦争で衰退した経済力を復興しようとロレーヌ地方の司教、モンモランシー・ラバルがルイ15世国王にガラス工場の設立を懇願し、国王が承認して、ロレーヌ地方の南部、バカラ村に工場が出来ました。これがバカラの第1歩です。
フラットカットが持ち味
バカラ村はガラス製造に必要な条件にうってつけでした。一時、フランス革命で経営危機の状態に陥りますが、1816年に実業家、ガブリエル・ダルティーグが買収。バカラはクリスタル工場へ変更し、高級クリスタルの歴史が始まりました。 バカラ製品は、歴代の皇帝、国王、大統領に愛されました。中でもアルクール侯爵に向けて制作した、フラットカットが持ち味のアルクールはパリ万国博でグランプリを受賞しました。クリスタルアートの新分野が確立
20世紀に入って、バカラは進化し、アール・デコのラインを元に、動物彫刻の作品を制作。 クリスタルアートの新分野が確立されました。 最良、最高の素材、技術を受け継ぐことをコンセプトに「王者のクリスタル」と呼ばれます。 バカラ製品が出来上がるまでには50~60の工程があり、フランスで最優秀の職人だけが持っているMOFの称号を持つものが40人以上にのぼっています。日本での人間国宝にあたるMOFの称号は皮革、刺繍職人、レストランのサービスまで6900人ほどの人が受賞しています。 現在では、アクセサリーも制作。昔は経済力のある年配の男性が顧客でありましたが、若い女性をターゲットに宝石のようなクリスタルを作り、最近は、毎年新色を発表して、ファンを増やしています。バカラの象徴は「赤」
バカラの象徴は「赤」、クリスタルのガラスが真っ赤な箱にラッピングされます。 クリスタルの粋を集めたギャラリーミュージアムでは水、砂、空気、火の4つのエレメントをテーマにした西洋美術品を展示しています。装飾面でのテクニックの複雑な伝統的なすばらしい品々が見事に並んでいます。 バカラファンにとっては、歴史と技巧がわかる必見のミュージアムです。