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「児玉幸雄(こだまゆきお)」
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児玉幸雄(こだまゆきお)
児玉幸雄は、第1次世界対戦中に生まれ、戦後から21世紀直前に亡くなるまで活躍した画家です。
その時代の若者の御多分に漏れず、20代の最後の7年間は兵役に服していました。
しかし、彼の作品からは深みは感じられるものの、暗さや闇は感じられないのではないでしょうか。
児玉幸雄の作品は落ち着いた温かい作風
児玉幸雄の絵画作品は、パリなどのヨーロッパの街角を描いた風景画が多くを占めます。明るいといっても軽薄ではなく、落ち着いた温かい作風です。全体的に淡い色彩でまとめられたほんわりしたものや、赤などの差し色が効いた小気味の良いものがあります。美大に進んだ訳ではないけれど、若い頃から絵を描いていただけあって、デッサンがしっかりしています。作品によって少しずつ雰囲気は異なりますが、確かなデッサン力と素晴らしい構図が、作品全体に安定感を与えています。あくまで建物が主役で、人物はあまり描かれていないものもあるのですが、その風景には静かな活気が感じられます。そして、その風景が描かれた時間帯や季節が感じられます。雪が降った朝や秋の夕暮れ、朝市やカフェの昼下がり。彼がその街を愛していて、街によくなじんでいたことが伝わってきます。遠くからヨーロッパに憧憬の念を抱くのみではなく、実際に地に足を付け自分の中で消化した児玉ならではの作品です。眺めるだけで幸せになれる風景画
落ち着いた色調なので、家の中の目立つ場所に飾っても、主張しすぎるということはありません。 どんなタイプの部屋でも、例えば和室であっても、しっくりきそうです。 特にヨーロッパ好きの方であれば、自分の好みの絵を見つけたら、きっと家に飾りたくなるでしょう。ぼんやり眺めるだけで幸せになれる・・・そんな風景画なのです。