アンディ・ウォーホル~現代アートの奇才~
アンディ・ウォーホル~現代アートの奇才~
現代アートにおいて最も高い評価を受けているアーティストの一人にアンディ・ウォーホルがいます。
今でこそ「ポップアート」は馴染みのある言葉になったが、「ポップアート」を芸術の一級品として完成させ世に広めたのがウォーホルだと言えます。
当時の彼の作品はアメリカで高く評価され、今なお世界中で愛されています。
ウォーホルの作品とその特徴
ウォーホルの代表作と言えば、「マリリン・モンロー」や「スープ缶」、「マオ」などがあげられますがこれらの作品に共通している事はシルクスクリーンという技法を用いている点です。
ここでは簡単に説明しますが、シルクスクリーンとは版画技法の一つで、利点としては設備を整えるのが容易である事、曲面印刷が可能な事などが挙げられます。
その中でも特筆すべきは、作家が直接関わらずに大量に生産できる点です。その当時、まだ確立しておらず商業用として使われるに留まっていたものを、芸術品として次々に発表したのです。
大量生産が可能なシルクスクリーンという技法を用いた事や、大衆的なモチーフを用いた事などが彼の作品の大きな特徴と言えます。
ビジネスマンとしての才能
ウォーホルはバンドのプロデュースや映画製作を手がけた事でも知られているが、彼はアーティストでありビジネスマンであると言っていいでしょう。
芸術家といえば自分の内面を映し出す、形にするといったイメージがある。
しかし彼の場合、どうしたらウケるか、どうしたらビジネスになるか、という事を深く考えていたように思います。その考えがシルクスクリーンによる大量生産やモチーフ選びにつながっているのではないでしょうか。
ウォーホルがその後のアーティスト達に与えた影響
ウォーホルの作品がその後に与えた影響は大きく、それまでの一点もの、完全オリジナルであるべきとされていた芸術品の概念を覆し、彼の影響で量産品が芸術品として認められるようになりました。
モンローの肖像を色違いで大量生産した作品は、現代の音楽では当たり前のように用いられるサンプリングに近い存在です。
彼は完成した作品だけでなく、それまでの過程、つまり手法・システムさえもアートだと考えていた。シルクスクリーンの作品に見られる連続性や手法さえもアートと考える発想の転換は、現代アートに強く根付いており、彼はそのハシリだったのです。
現代アートにおいて最も前衛的なアーティストの一人だと言えます。
さいごに
技法・システムに着眼し大量生産した点、有名人や大衆的な物をモチーフにしていた点など、180°違う視点で独自の世界を表現しました。
それまでの芸術の形に囚われない自由な発想と挑戦的な姿勢で、様々な意味で「成功した」アーティストだと言えるのではないでしょうか。ご売却をお考えの方は、ぜひ八光堂・横浜本店をご検討ください。