有田が誇る人間国宝「酒井田柿右衛門」
有田が誇る人間国宝「酒井田柿右衛門」
暑い日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて、本日は九州のみならず全国でも抜群の知名度の酒井田柿右衛門のご紹介をしたいと思います。以下、柿右衛門と省略させていただきます。
有田の柿右衛門は初代柿右衛門が17世紀前半に有田に良質な土を見つけ、そこで窯を開いたことから始まります。当代で15代という磁器界の名門中の名門です。
柿右衛門と言えば何と言っても濁手と呼ばれる手法に尽きます。これは柿右衛門窯にしか作れない至高の技術だと言われています。有田といえば白磁ですが、濁手はどの白磁とも違う白色、一般的にはミルキーホワイトや米の研ぎ汁のような色と言われます。私が初めて濁手を見たときはその独特な白さに吸い込まれるような感覚になったことをよく覚えています。
この濁手、その技術の素晴らしさを語る上で一番分かりやすいのがその完成率だと思います。たとえばお皿などでは2枚に1枚は焼成時に破損し、香炉や花入、壷などでは10個中8個が破損してしまうそうです。これは濁手に使われる陶石が複数あり、それぞれの収縮率が異なるためと言われています。
また、濁手の技法は何年もの間、途絶えていました。それを柿右衛門家に残る古文書を解析しながら復活させたのが12代と13代柿右衛門です。その手法が確立された今日でさえ上述の完成率です。それをおよそゼロの状況から復活させたことがどれほど難しいことか、私はその情熱に想いを馳せながら、日頃から濁手に触れています。
その情熱は14代が人間国宝に認定されたことで、日本のみならず世界中で広く称えられえています。まさに有田が誇る人間国宝です。
皆様は柿右衛門窯に行かれたことがありますでしょうか。もし白磁ファンの方でしたら一度行かれることをオススメします!扉の取っ手が白磁でできているなど、訪れる方を楽しませてくれる工夫が随所に見られます。
今年も暑さが続きそうです。八光堂博多店はお盆も元気に営業しております!柿右衛門のご売却をご検討中の方、ご来店、ご連絡をお待ちしております。
さいごに
日本全国に名立たる柿右衛門。箪笥や蔵、クローゼットの中に眠っていませんか?私たち八光堂はお客様の大事なお品物を丁寧に拝見させて頂きます。少しでも気になるモノがございましたら是非、八光堂の博多本店をご利用下さいませ。