山本陶秀の茶入を買取致しました!
備前焼作家 人間国宝 山本陶秀
まず、山本陶秀をご存じでしょうか?
岡山県伊部町、現在の備前市出身で備前焼の陶芸家です。1904年生まれの陶秀は、15歳の時見習いとして伊部(現在の備前市)の窯元へ入り、これから12年、他の追随を許さない早さでろくろの技術を身に着け27歳で備前作家として独立します。
この頃には「ろくろの名人」と呼ばれ、卓越した技術が優れた茶陶(茶の湯で使う焼き物)を生み出していきます。
更なる高みを目指す陶秀は、当時の高級車が買える程の大正名器鑑(茶器や作法など茶道について書かれた本)を購入。釉薬の勉強をするため京焼の陶芸家である、楠部弥弌に師事します。
まだまだ紹介は続きますが、このことからも備前焼作家、陶芸家として誇りを持ち、陶芸自体を愛されていた方だと感じ取ることができますね。
評価の高い安土桃山時代の備前焼(桃山備前)を目指し、備前焼初代の人間国宝である金重陶陽の影響を受けながら、独自の作品を手掛けます。
備前焼作家として認知されてきた陶秀は、1959年岡山県重要無形文化財保持者に認定されます。
国際的にもスペイン国王と王妃に花瓶を献上するなど活躍の幅を広げていきます。
2016年現在、備前焼作家として人間国宝に選ばれた作家は金重陶陽(1952年認定)、藤原啓(1970年)、山本陶秀(1987年)、藤原雄(1996年)、伊勢崎淳(2004年)の5人です。
古墳時代から平安時代の須恵器がルーツとされている備前焼。上記の5人も、現在の私達も長い間魅了し続ける備前焼は釉薬を使わないシンプルさと、手びねりで作られる形、2週間も焼しめるために「投げても割れない」と言われるほどの丈夫さ、同じ作品ができない製造方法こそが最大の魅力なのだと思います。
赤褐色の肌に灰がかかってできる胡麻と呼ばれる模様や、藁を巻いて空気に触れさせないことで出来る緋襷(ひだすき)、無釉薬ながらここまで多種多様な顔を見せる焼き物はないのではないのでしょうか?
さいごに
古備前と呼ばれるものから、現代のものまで数多くお取引をさせていただいております。
備前焼に限らず売却を考えているもの査定してもらいたいものなど、古美術八光堂 広島本店にご依頼下さい。
ご来店お待ちしております。