伊藤赤水のお盆をご売却いただきました
伊藤赤水について
今年の広島の冬はなんといっても雪がすごいですね!
広島本店のある市内でも雪が積もるのかと驚きました。
大阪育ちの私は、こんなにも雪に囲まれることがそうそうないので、テンションが上がっちゃいました。
この寒さで体調を崩された方もいるかと思いますが、くれぐれもお気を付け下さい。
さて、今回の記事でご紹介するのは、江戸から現代まで末永く続く巨匠・伊藤赤水 です
伊藤赤水と聞いて思い浮かぶのが無名異焼(むみょういやき)でしょう。
伊万里焼などと比べると少しマイナーな焼き物になるので、もしかすると“伊藤赤水=無明異焼”というイメージの方もいらっしゃるのでははいでしょうか。
無名異焼は、新潟県の佐渡市で焼かれる陶器のことで、江戸の1844年~1847年に生まれたといわれており、 無名異土という土を陶土に混ぜて楽を焼いたことが始まりだと言われています。
そんな無明異焼に変化をもたらしたのが、当代の五代伊藤赤水です。
従来の「朱泥」一択だったのに対し、赤水は窯変を取り入れ独自の作風を生み出しました。
窯変とは窯の中で炎の状態によって生じる陶器の変化のことで、炎の状態は二種類存在し、十分に酸素が供給された状態を酸化焼成と呼び、酸素が足りていない状態を還元焼成と呼びます。
こういった炎の状態の変化によって陶器に変化が起こる事に赤水は目をつけ、作風を定着させていったとされています。
査定について
窯変の効果で作品に黒い模様が出てしまうことがあり、一般的に赤地(朱泥など)の作品に黒い模様が出てしまうとそれらは“不良品”とされていました。
しかし、赤水は逆に赤を引き立てる色として窯変作品を自身の作風として取り入れました。
この黒い窯変を思い通りに表現するため、赤水は窯内に石炭を入れる等し、酸素の調整を行う工夫を行いました。
そういった努力の末、2003年に赤水は重要無形文化財として指定されることになります。
さいごに