スタッフFile01:山下剛史vol.1
――現在八光堂で骨董品に携わるお仕事をされていますが、現在の職業に就かれたきっかけは何ですか?
山下:元々時計やブランド品や宝石に興味があって、“それに携わる職業に就きたいな”という思いから始めさせてもらったのがきっかけです。
――やっている内に美術品に興味を持ち始めたといった感じですか?
山下:偶然というか、必然といいますか・・・八光堂の代表である嵜本政司先生の近くで働くチャンスをいただき、そこで骨董品という物に初めて触れました。
正直な話、それまでは私自身、骨董品や美術品に触れる機会が無く、知識もないような状態でしたね。
初めて骨董品に触れる機会があった時に“何なんだこれは!”という衝撃が走ったことは今でも覚えています。“こんなに小さくて細かい物が、いつの時代にどんな技術で造られたのかな”って。
現代であれば機械で細かい作業もできますが、当時そのような技術もない中、職人さんによって生み出された物を目の前にした途端・・・・もの凄く興味が沸いてきました。
そこから骨董の世界にのめり込んでいきましたね。
――興味を持つきっかけになった品物は覚えていますか?
山下:あまりはっきりは覚えてはいないのですが、確か「根付」だったと思います。
他には金工作家の作品だったり、象嵌作品だったり。とにかく小さくて細かいそんなジャンルだったと思います。
細かい作業が得意な日本人にしか出来ないジャンルというか、“大昔から凄い物を造ってたんだ”という驚きがありましたね。
――海外の作品よりも、日本人らしい作品に心動かされたということですか?
山下:そうですね。日本の骨董品や美術品が好きです。
――それは今でも変わらずですか?
山下:変わりませんね。日本人作家さんの小さくて、仕事が細かい作品が好きですね。未だに根付や印籠などを見ると心躍ります。
――ブランド品がお好きだそうですが、好きな物はありますか?
山下:時計が好きですね。10代の頃から時計の本をよく読んでいました。
当時の自分ではなかなか買うことができませんでしたので、本を読んだり、時計屋さんに行ってみたりする事が多く、深い知識もなかったので、メジャーなブランドのロレックスやオメガから興味を持ち始めました。
――時計を好きになったきっかけは?
山下:TVで芸能人やタレントさんが着けている時計をみて“格好良いな”という所から始まりました。
特に触発されたのは90年代に奥田民生さんやPUFFYさんが着けていたロレックスが本当に格好良くて・・・今でも憧れです。
元々、ネックレスなども含めて身につける物が好きという事もありますね。
洋服は僕にとっては消耗品に近い感覚なのですが、時計やアクセサリー・ジュエリーはずっとつけていられると思いますので。
流行り廃りはあっても、輝きが失われることが無い部分に昔から惹かれています。
――一番最初に頑張って買った時計を覚えていますか?
山下:もちろんです。20歳の時にオメガの「スピードマスター・プロフェッショナル」という時計を買いました。高い買い物をしました(笑)
――多くの時計をコレクションとしてお持ちなのですか?
山下:僕の場合は1本を大事に使い込んでいきます。日常的にこまめに何本も付け替える事が苦手だからです(笑)
――では今お付けしている時計が一番のお気に入りと言ったところでしょうか?
山下:そうですね。IWC(インターナショナルウォッチカンパニー)のポルトギーゼを付けています。
――気に入っているポイントは?
山下:純粋に見た目が最高ですね。シンプルでいて抜群の存在感です。
vol.2へ続く…