旅行先での芸術
旅行先での芸術
寒い季節が続きますが、暦的には春になっております。これから暖かくなってくる季節。旅行など計画する方も多いと思います。せっかく暖かいのに室内の美術館なんて、と言われる方へ、そんな時には芸術祭にいかれてはいかがでしょう!
今更ですが、行かれた事の無い方!ぜひお勧めいたします!
近年各地で町おこしなどと合わせて、芸術祭が各地で行われています。特に有名なのが瀬戸内国際芸術祭ではないでしょうか、2010年から、瀬戸内海に浮かぶ小さな島々で開催されています。島民の生活の中に展開される現代アートや有名建築家による建築物の数々!島々を巡り、時に野外に、時に室内に、鑑賞者を刺激すること間違いなしです!
有名な芸術家として、草間弥生、千住博、モネ、李禹煥、名和晃平など、数多くの芸術家が参加しており、有名な建築家として、安藤忠雄、SANAAの妹島和世+西沢立衛などが参加しております。作品は島中に置かれていて、それらを巡るのも楽しみの一つですが、島民の方とお話したり、おいしい地元のグルメなど食べたりするのも芸術祭の楽しみの一つです。アートに興味の無い方でも楽しみやすいと思います。
豊島美術館
私個人的に感動したのは豊島美術館です。建築家西沢立衛と芸術家内藤礼による作品です。棚田の広がる場所に位置し、隆起した大地を思わす白いコンクリートのフォルムには大きな穴が開いています。室内は大きな空間が広がり、床に小さな作品がいくつも置かれています。踏んでしまわないように床に注意し歩いていると、小さな水滴が様々な場所から染み出してくるのです。
床から浮かび上がったその水滴は、ゆがんだ床の傾斜により、軽やかに揺らぎ、つたい、這っていきます。大きな床のいたるところで動くその水滴は見ていて飽きることがありません。いくつ物水滴とぶつかりながら次第に大きな集合体になり室内に大きな泉が作り出されます。泉の形状は気候により変化します。天井に開いた大きな穴から落ちてくる雨により、強く照らす太陽により、そのつど多彩な表情を生み出すのです。建築と芸術と自然の融合。とても美しい空間でした。是非一度訪れて頂きたい作品です。
日常生活に展示された芸術の数々、アートは美術館にあるものという考えを崩す新しい流れを感じることができます。最近では若い方に現代アートは部屋を飾るインテリアのような、または、ファッションのような感覚で取り入れている流れも見られます。ファッション雑誌では現代アートを買うという特集が組まれたりと、芸術がとても身近になっているようですね。
さいごに