interview:画家・竹馬紀美子さんvol.3
記念すべく第1回目は福岡県を拠点に活動する画家・竹馬紀美子さんをお迎えいたしました!
前回のインタビュー記事はこちらから
竹馬紀美子 Chikuma Kimiko
1976年10月22日生まれ
福岡市南区在住
博士(芸術)取得
九州産業大学大学院芸術研究科 博士後期課程 造形表現専攻修了
九州産業大学非常勤講師(2004、2007)
福岡女学院大学非常勤講師(2004~2007、2010)
公立大学法人 福岡女子大学 実習助手(2011~2013)
オフィシャルHP https://chikuakimi.jimdo.com/
――一点の作品の制作期間はどのくらいですか?
竹馬:大きさにもよりますが、私はベニヤの下地を磨き上げるところから始まるんですが、それが一週間くらいですかね。
下書きも綿密にデッサンするんですけどそれが三日くらいで、そこから絵の具を乗せていくと全工程で大体一ヶ月くらいだと思いますね。
――息詰まったりもされますか?
竹馬:作風が変わっていく段階は息詰まります。何枚もデッサンして「あー違う、あー違う」てなってますね。
でもそれは描かなければ仕方ないので、描き続けます。夜中まで気が済むまで描いています(笑)
――息詰まった時のリラックス方法はありますか?
竹馬:友達とご飯を食べに行ったりだとか、色々やってみたんですが、結局それが心残りで上手く遊べないので(笑)
とにかく描いて、上手くいく手掛かりが見つかるまでやるしかない気がします。私の場合は。
――過去には抽象的な作品も残されていますが、チャレンジした経緯を教えていただけますか?
竹馬:私が言うとおこがましいんですけど・・・画面構成力だったり、色の配分だったり、モチーフのデフォルメの仕方っていうのはやはり根底にデッサン力が必要だと思います。
結局、人物すらもまともに描けない、歪んでしか描けないようであれば数点は良い作品が出切るかもしれませんが、長く続けていくことは難しいと思っています。
私自身が今、抽象画を描きたいかって言われるとそうではないですね。現在の作風を創り上げることにアンテナが向いていますね。
――では、現在の作風は竹馬さんが表現したかった到達点に近づいている感覚はありますか?
竹馬:そうですね。根底にあった部分には近づいている気がします。元々は漫画やアニメが好きだったので、中学生くらいの時期にはそういうお仕事に就きたいと思っていました。
高校・大学で絵について真剣に学び始めると、アートの世界にどっぷりでしたので(漫画やアニメから)遠のいていたんですけど。
今は表現方法が豊かになってきているので、元々好きだった物に今まで培ってきた知識だったり、技術を取り入れることが出来ています。
私自身の表現の幅ももっと広げたいと思っていますね。例えばもっと簡略化した女の子であったり、キャラクターなんかがいるような作品も描いてみたいと思いますね。
今は油絵で描いていますが、版画の技法も取り入れてやってみたいなとも思います。
――立体的な作品にも興味がありますか?
竹馬:自分が考えている人物だったり、女の子像をもう少し簡略化して平面で納得できる作品になったら、例えばそれを陶器に焼き付けたりだとか、そういうことをやっていけたらいいなーと思いますね。
チャレンジはやってるんですが、とても難しいんですよね。自分が納得できる作品には至ってないですね。
他の現代アーティストさんの作品を拝見するとバランスや色使いなどもの凄く良くて・・・。その方達は表現方法も非常に凝ってまのすで・・・。
まだまだ私は丹念が足りないなと思いますね。実験を繰り返していつか発表できたらいいなと。
vol.4へ続く…