平賀敬~ポップとサイケデリック~
平賀敬について
1936年東京に生まれ、そのサイケデリックな画風は日本のみならず世界的にも評価が高く、中でも特にアジア圏では高値取引されている作家・平賀敬。
2000年に64歳でこの世を去るまでに、数多くの作品を世に残しました。
平賀敬のその作風は、一度見たら頭から離れないほど強烈な印象を与えます。
サイケデリックでありながらポップ・・・シュールでどこかエロティック・・・何とも表現しにくものがありますが、多くの人に強い印象を残し、楽しませてくれた事は間違いないでしょう。
今回は日本を代表する作家・平賀敬についてご紹介致します。
平賀敬の来歴
芸大に憧れていた平賀ですが、意外にも出身大学は立教大学だそうです。しかも、学部も経済学部と、“いかにも芸大出身”という画風なので、これは少しだけ意外ですね。
大学卒業後、パリに拠点を置き、主にヨーロッパの画廊や美術館などで次々に作品を発表していきます。
1977年平賀が41歳の時にパリのアトリエから日本へ帰り、帰国後も活躍し続けます。
晩年は箱根で過ごすようになり、箱根の邸宅は現在平賀敬美術館として生まれ変わり、現在もたくさんの人が訪れているそうです。
どの作品も素晴らしいのですが、個人的には1970年代、彼が40歳前後の作品が気にいっています。
言葉では表現しにくいですが、平賀敬らしさの様なものが前面に出ていると感じるからです。
ポップとサイケデリック
“サイケデリック”という言葉が似合う彼の作品ですが、これも簡単にですが触れておきます。
サイケデリックとは、幻覚症状の様なもので、極めて細かい色彩やぐるぐると渦巻くイメージを特徴として視覚・聴覚の表現として使われます。特に1970年代の平賀の作品には連続性のある幾何学模様が多く使われている気がします。
1960年代後半にアメリカを中心に広まった、ヒッピー、ドラッグ・カルチャーと連動しているとも言われていますが、1970年代の作品にそれが強く表れているように感じます。個人的な見解ではありますが、そういった社会現象に平賀自身も影響を受けていたのかもしれません。
さいごに
“ポップとサイケデリック”というタイトルをつけましたが、平賀敬の作品を一目見ればその意味が一瞬で通じるのではないかと思います。
今なおファンが多い作家さんですので、お持ちの方、是非一度八光堂までお問合せ下さい。
お待ちしています!