スタッフFile02:福王稔大vol.4
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――最近驚いたニュースはありますか?
福王:東山すみさん(日本画家・東山魁夷の妻)が亡くなったことですね。
東山魁夷作品の鑑定を行ってくださっていましたし、私どもも接点があるお方でしたので・・・。
日本が誇る画家を生涯サポートした方の生の声が聞けなくなることはとても寂しいですね。
――今後の野望・展望はありますか?
福王:各店舗が地域に密着しているお店になって欲しいですね。
私自身も八光堂が地元に愛されるお店にしたいと思いますし、また各鑑定士も愛される・・・そんな接客をして欲しいですね。
その為にも、私自身も精進しないといけませんし、後輩にも伝えていこうと思いますね。
――では、最後に。あなとにとって鑑定士とは?
福王:ここまで私のつまらない話と、すこ~しだけ真面目な話にお付き合いいただきありがとうございました!(笑)
私は書きものが苦手なので上手く気持ちを表現できませんが、古美術品の鑑定士という仕事を通じて再確認した事があります。
それは、“日本人の物を大切にする心”です。
日本の古美術品の多くは木の箱に納められた状態で何世代にも渡って引き継がれています。
この文化は、欧米諸国はもちろん、中国の美術品にもみられないことで、日本独自の文化といえるものです。
日本には“九十九神(つくもがみ)”という言葉もあり、物を大切にする精神は私たちのDNAレベルで体の中に刻まれているものかもしれませんね。
そして、この文化は私たち鑑定士にとっては本当にありがたいことで、300年前の物であっても、当時の姿のまま鑑定できるものも多々あります。
いつか、あなたがお持ちの古美術品も拝見させてください。
そして、ぜひご一緒に歴史を感じる楽しさを味わっていただければと思います。
以上が私にとっての鑑定士という仕事です。
――今回は長々とお付き合いいただきありがとうございました!
福王:ありがとうございました。
さいごに
4週に渡り、最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
見た目通りに大らかで、人懐っこい福王リーダー。
その愛くるしさとは裏腹にしっかりと芯のある考えの下、暖かく見守りつつも関西の鑑定士たちを引っ張ってくれています。
そんな福王鑑定士の人柄を少しでも皆様にお伝えできたのなら幸いです。
ありがとうございました。