仏像についてのいろいろ
仏像についてのいろいろ
八光堂博多本店の地蔵堂です。
私ども古美術・骨董のお仕事は主に古いものを扱います。
それはもう古くから脈々と受け継がれてきた様々なお品物です。
長い年月を経た道具などには神や精霊や神様が宿るといわれています。いわゆる九十九神(つくもがみ)です。
私どもが扱う品は古い品ばかりなので、もしかすると神様が宿っているのかも知れません・・・そう思いながら大切に扱わせて頂いております。
そんな骨董と神様の関係について、今回はお話いたします。
宗教における神の存在
世界中にはあらゆる神様が存在しています。キリスト教、仏教、ヒンドゥー教・・・などなど。細かく分ければ星の数です。
日本は宗教に開いた国。その為、多くの宗教が混在する変わった国だと思います。
そして、多くの宗教が流布するにあたり、様々な美術品が昔から作られてきました。その種類もまさに多様で、彫刻や掛軸、ガラス品、玉など、こちらも挙げだしたらきりがありません。
日本の宗教
日本の宗教は、大きく分けて神道と仏教に分かれます。
神道はなんと縄文時代から始まり、全てに神が宿るという考え方です。八百万神(やおよろずのかみ)が挙げられますね。地域ごとに神社などで身近に奉られています。
戦時中はこの神道が勧められ、戦後GHQにより廃止されます。現在でも身近にある宗教のひとつです。
もうひとつは仏教です。その始まりは「日本書紀」によると飛鳥時代からのようです。
朝鮮から伝わったとされていて、こちらもとても長い歴史があります。宗教ひとつひとつその考え方や始まりは様々。その歴史と美術品を見比べてみるのもまた楽しみのひとつでもあります。
仏像を比較してみましょう!
日本の仏像は比較的ふくよかな輪郭に切れ長な目をしています。皆さんがよく目にしているもので、一番馴染みの深いお顔かと思います。
私、地蔵堂は以前一度タイを訪れた際に見た仏像は、ほっそりとした輪郭に、何よりも目が開眼していました。
そして寝ている姿が多いのです。
同じ仏教でもこれほどに違いが出るかと驚きました。
とりあえず拝みます。南無南無・・・。
高野山の仏像秘話
和歌山県の高野山は、多くの寺が密集した日本の仏教の聖地とされています。
その歴史は古く、1200年の歴史を持ちます。そして、御本尊は秘仏とされ驚くことに長い間その姿を誰一人見る事は無かったのです。
1926年御本尊が火災により消失してしまいますが、記録もされていなかったのでどのような姿だったのか一度拝見してみたかったですね。
高野山の情報、特にご本尊の情報はかなり少ないです。その為、再建された後も一体誰が作ったのかは知られていませんでした。そして、作家が知られたのはとても最近の事です。
なんと、当時有名であった高村光雲がその製作をしていたのです。
高村光雲の専門家も知らなかったほどで、秘密裏に高野山から依頼を受けていたようです。
奥深く多様な神仏の世界、是非一度見てみてはいかがでしょう!
さいごに
古くから人々の生活とともにあった神仏。
気になるお品をお持ちのお客様、是非一度八光堂にお問い合わせ下さいませ!