篆書(てんしょ)~過去、現在、未来
篆書(てんしょ)はどこで使われてる?
広告や雑誌、今現在の私たちの暮らしに当たり前のようにある篆書。
えぇ?そうだっけ?思うかもしれませんが、実はそうなんです。
仕事先の書類に色んな種類の印鑑を目にしますよね。プライベートでも印材屋さんでハンコを作るときなんか。
個人的に一番驚いたのは、海外旅行に不可欠な“パスポート”
表紙の『日本国 旅券』は、まさに篆書。以前は、「日本国・・・なんだこりゃ?」とか思ってましたが(笑)
生前整理の手伝いやお一人で始めた終活から、出張先でも掛軸や印材で篆書が出てきます。皆様、いつもいつも古美術八光堂をご利用頂きまして誠にありがとうございます!
中々、読めないかもしれませんが篆書って何か不思議なエネルギーが感じられますよね。
今回は、そんな未知なる篆書の謎を皆さんと一緒に暴いていきましょう。
篆書(てんしょ)はいつから使われてる?
3000年以上も昔から中国でその存在が確認されている篆書。もはや、古代文字といっても過言ではないでしょう。
格好を付けてこの文体になったのではなく、イメージとしては文字の赤ちゃんだと思ってください。もしかしたら2017年の私たちが使っている今の文字は中学生ぐらいで1000年後の卒業式には文字に翼が生えているかもしれません。
・・・生えていなかったら、すみません(笑)
文字の歴史は文明発達の裏付けで使用され始めた当時の中国の国名は、周。
山海経と呼ばれる中国の地理書には、「野に出て巨人の足跡を踏まれて妊娠して生まれた赤ん坊こそが周の国王である后稷(こうしょく)」と言い伝えられています。
この伝記も篆書が残してくれた奇跡です。
さいごに
日本人書道家の中林梧竹(なかばやしごちく)
こちらの方も、明治三筆のひとりに数えられる偉人です。
六朝文化の研究においての第一人者で篆書を用いた作品も残しています。
作家の心意気などを表す方法のひとつとして落款がありますが、中林梧竹は篆書の作品に「日本梧竹」と印して日本人として漢字(篆書)を極めているとアピールしています。
このような作家の熱意が伝わる作品を皆さんと一緒に鑑定させて頂けたら幸いです。
中国骨董品のひとつ、篆書。
是非、古美術八光堂の鑑定士 関口航までご依頼お願い致します!