職人のセンスと根気の結晶「絞り染め」
絞り染めとは何か?
絞りとは、布の一部を糸で縛ったり、圧をかけて折りたたんだりすることで、染料がその部分に入り込まないようにして模様を染め出す技法です。糸をはずしたところが立体的になるのも特徴で、とても非常に手の込んでいるため、現在ではとても高価となります(機械化が難しいのでほぼ手作業なんです…)。
その歴史は意外と古く、正倉院や法隆寺に所蔵されている布(飛鳥~奈良時代あたり)にも見られます。ただ、当時は手が込んでいながらも格の高いものとはみなされていなかったようです。
絞りにも技法がたくさんあり、辻ケ花、鹿の子、蜘蛛絞り、巻き上げ、帽子絞り、豆絞り…ちょっと変り種で雪花絞り…など、地方毎に特殊な技法があったり、数えきれないくらいです。
それぞれ特色があり、また、職人さんのとてつもない努力の賜物と考えると、さらに味わい深く感じますね。あんなに細かい模様を全部手作業なんて、根気も器用さも必要…その点は日本人の気質にあっているのかもしれません。
ちなみに、アジア各国では、それぞれの国で独自の絞り染めが発展していますが、ヨーロッパでは技術は入りながらも盛んには作られなかったそうです。「アジア人の手先の器用さや性格が洗練された技法へ発展させたのかも…」と思うと、少し誇らしく感じますね!
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さいごに
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