書を捨てよ、マイセンカフェへ行こう!
余の辞書に「マイセン」の文字は無い(高過ぎて)
マイセンで紅茶を飲む――――。
西洋磁器好きの方々としては、一生に一度は体験してみたい憧れだと思います。
かく言う私も一度はあの優雅なカップでお茶を楽しんでみたいと思いながら、100均ショップにて購入のマグカップで業務用紅茶を嗜む日々でございます。
ですがご存知の通り、マイセンと言えば庶民の手には届きも届かぬ高級品。
ティーカップをいざ奮発して買ったとしても、もったいなさが先走り、ついつい「いつか特別な日に」と繰り越し繰り越し、気が付いたら戸棚の肥やしになっていたり、終いにはガラスケースに入れて仏壇よろしく飾ってしまったり・・・。
もはや買ったのか買わされたのか分からないといった風情になってきます。
以前知り合いが家に遊びに来て、「上海で俺もついにマイセンを買った!」と自慢しに持ってきたのですが、私が鑑定などで知っているマイセンとはどうも具合がよろしくない。
恐る恐る底の裏を見てみると、「舞千 made in china」と書かれていました。
にこにこしながらコンビニで買った紙パックの紅茶をなみなみとカップに注いで、満足気な知り合いを目の前にすると何も言えず、ただただ微笑んで紅茶を飲んだことを覚えております。
(手元に)マイセンが無ければお店で飲めばいいじゃない
「過ぎたるはなお及ばざるがごとし」
孔子もうまい事を言った物で、いくらマイセンに憧れるからといって、海外まで行って偽物つかまされたんじゃキマリが悪い。
じゃあかといって、HPや店頭のマイセンを見ながら高楊枝咥えていてもそれはそれで野暮ったい。
どこかマイセンを使った喫茶店でも無いかしら。と思いネットで探して出てきましたのが、「マイセンカフェ」といった風情の喫茶店でございました。
こちらのお店、なんとあのマイセンが大阪梅田の阪急にて開いている喫茶店でございまして、使われているカップは当然のこと、飾ってある陶板画、オブジェ、花瓶全てがマイセンでございます。
紅茶や珈琲にお菓子、それにお値段も一級品で、メニューもまた洒落た名前で拵えてあります。
マイセンの意匠が随所にちりばめられた、まさに王侯貴族の雰囲気が楽しめる空間といったところでしょう。
こちらでしたら、マイセンに手が届かない人でも優雅に、お茶を楽しめるのではないでしょうか。
私も是非行きたいと思っているところでして、「いつか特別な日に」行ってみようと思います。
さいごに