マイセン アラビアンナイトの秘密
アラビアンナイトとは
古代ペルシャの王様に毎夜心踊る物語を彼に語る妻のシェヘラザード。
「アラジンと魔法のランプ」や「シンドバットの冒険」などはシェヘラザードが語るお話の中でも特に有名ですね。
魔法の絨毯での空中散歩は誰しも一度は憧れたはずです!
実は世界中で愛されているこのアラビアンナイトの物語をモチーフに、ドイツの名窯マイセンが「アラビアンナイトシリーズ」としてカップ&ソーサーやフィギュアなどを制作しています。
幻想的で妖艶なアラビアンナイトの世界を磁器に再現し、「現代マイセンの古典」といわれるまでの作品になった「アラビアンナイトシリーズ」の人気の秘密をご紹介いたします。
ペインターの秘密
まずマイセンといえばヨーロッパで最初に白磁を生み出したことで有名ですよね。
伝統と格式を誇るマイセン。
マイセンでは1764年から磁器製作所に付属の“マイセンペインター養成学校”を併設しています。マイセンで働くペインターの多くは倍率10~20倍の狭き門をくぐりぬけ、この養成学校で修練を積みます。ですが無事に試験をクリアして入学した養成学校を卒業しても、必ずマイセンに就職できるとは限らない厳しい道です。
なぜ急にこんな話しを始めたかといいますと、アラビアンナイトシリーズは選び抜かれたマイセンペインターの中でも更に選りすぐりの、特に高度な技術を持つ職人しか絵付けできません。熟練の職人でも1つの作品を作り上げるのに数日もかかるそうです。
アラビアンナイトシリーズとは、まさに一流が作る一流の為の一流の作品なのです!
絵柄の秘密
アラビアンナイトシリーズの生みの親はハインツ・ヴェルナーという方です。
ヴェルナー氏は1943年に15歳でマイセン養成学校に入学しており、若い頃から動物(特に鳥)の絵付けに優れ、その実力は折り紙付きでした。
彼は「生きる喜び」を自身の作品のテーマにしており、抽象的な表現は好まず、作品を見た人が温かな気持ちになるような絵付けを心がけているそうです。
確かにアラビアンナイトシリーズの絵柄はメルヘンチックで、色使いも優しいパステルカラー。絵本の挿絵のようでとても可愛らしいですよね。
ぱっと見だと簡単に描けそうにみえる絵柄ですが、柔らかな曲線と躍動感あふれる人物描写、繊細な色の濃淡で表現された水や空気の表現など、高い技術があるからこそ大胆なデフォルメも活きてくるのでしょう。
さいごに
見るだけで楽しく、和やかな気持ちにさせてくれるマイセンのアラビアンナイトシリーズは世界中にコレクターがいます。
もちろんその他のシリーズも大人気!弊社でも高額査定いたします。
ご売却をお考えでしたらぜひ八光堂へご連絡下さい!