【連載記事】着物~その2:様々な場面での着物~
略礼装着の留袖を着用する場面
まず略礼装着ですが、準礼装着とも呼ばれます。現代だとここに分類される着物が一番多く着る場面があるかもしれません。それでは色留袖からご説明しますね。
第一礼装でも留袖が出てきましたが、簡単に言いますと、地の色が黒のものが黒留袖という第一礼装になります。その他の色が使われた留袖が略礼装となります。着用するのはこちらも既婚女性、未婚でも振袖を着なくなった方はこちらを着用します。お茶を嗜まれる方だと、初釜というその年の最初の茶の湯で着用していただいて大丈夫な着物にあたります。ちなみに着物の紋付について、三つ紋とか五つ紋などと聞いたことがあるかと思いますが、これは単純に多いものの方が格が高くなります。ですので、色留袖でも五つ紋にすると第一礼装として着用もできます。
背中に一つ紋が入っているものが一つ紋。背中と両後ろ袖に紋が入っているのが三つ紋。プラスで両胸に紋が入っているものが五つ紋です。前からみて紋が見えれば五つ紋となりますので、もっとも格の高い着物と判断していただいて大丈夫です。
訪問着、振袖などの場面
一般的に訪問着とは、誰が見ても華やかで美しいと思うような着物です。絵羽づけ模様という縫い目にまたがって入った模様など、豪華な着物に一つ紋を入れて準礼装として着用されます。幅が広く着る方の好みやセンスが表れる着物なので、個人的には査定する際も楽しく拝見させて頂いたりします。ただ、着ていく場所などを考えてふさわしいものを着ないと周りの方から浮いてしまうかもしれないので、注意した方がいいかもしれません。
振袖は、こちらも第一礼装で出てきましたが、単純に袖の長さが短いものが準礼装になります。大体95~99センチくらいのものが中振袖と言われ、それより少し短いものが小振袖にあたります。どちらも未婚女性の準礼装着です。
この他にもまだまだありますが、覚えるのも大変なのでゆっくり覚えていきましょう。
またご紹介いたしますので、着物に興味のある方は楽しみにしていてください。
さいごに