【広島店:掛軸買取】鏑木清方 美人画
美人画の巨匠・鏑木清方
今回紹介させて頂くのは、明治から昭和期にかけて活躍した日本画界の巨匠「鏑木清方」です。
日本画と言いましたが、元々は挿絵画家として父親が経営していたやまと新聞で挿絵を描き始めました。
中学生の頃から絵というものに魅了された鏑木清方は、浮世絵師の流れを汲む水野年方のもとに入門し、画家としての人生を歩んでいきます。
書をしたためる趣味もあった清方は、数点の書籍を発行しています。また挿絵師としても活動を続け、その活動の幅は多岐にわたります
鏑木清方は挿絵師としてやまと新聞で活躍した後、21歳頃には浮世絵の技術を駆使し、江戸の風情を取り入れた作風で美人画や風俗画などの作品を制作するようになります。
鏑木清方の好きな風景である東京は、二度の大きな災害により形を変えてしまいましたが、以前の風景を忘れる事が出来ず、そして好きだった風景を後世へ残そうと災害が起きる前の下町情緒あふれる街並みやそこに息づいた美人画を生涯描き続けます。
鏑木清方の代表作
思い入れのある樋口一葉の書をモチーフにした「一葉女史の墓」が鏑木清方の初期の代表作とされています。この作品は鏑木清方を語るには外せない作品になります。
繊細で情緒あふれるタッチは今にも動き出しそうで、墓を詣でる主人公の表情は20代前半で描かれた作品とは到底思えません。
また鏑木清方には珍しい男性の肖像画「三遊亭円朝像」がありますが、こちらは重要文化財として東京国立近代美術館に所蔵されています。
さいごに