【博多店:茶道具買取】坂倉新兵衛 茶碗
私たち鑑定士は日ごろから古いものをよく見ていますが、やはり長年使われたものは、なんとも言えない「味」が出るのです。
そこには一朝一夕に作られることのない重みが存在します。
私も、そんな男になりたい。
というわけで、今回は使い込むほどに景色が変わる陶器の代表格・萩焼についてと、その名家である坂倉新兵衛について書いていこうと思います。
萩焼の魅力
萩焼の魅力と言えば、なんと言っても「七化け(ななばけ)」ではないでしょうか。
萩焼は土と釉薬の収縮率の違いにより、表面に貫入(ヒビ)が多く入ります。そのため、その貫入の中に水分やお茶の成分が入り込むことによって、新品のときからは想像できないような色の変化を楽しむことができます。
特にお茶碗ですとその現象が顕著に現れるため、古くから茶人に愛されてきた陶器でもあります。
当然、どのように変化するかは誰にも予想できるものではありませんので、世界にひとつだけの自分で“育てた”茶碗を持つことが可能となります。
400年の歴史 坂倉家
1604年李勺光(り しゃくこう)から始まった坂倉家(6代から坂倉に改姓)は、400年以上の間、萩焼の伝統を守り続け、現在15代坂倉新兵衛が当主を務めています。
当代である15代の作品の特徴を一言で表すとするならば、「泰然自若」ではないでしょうか。
どっしりと構えた様子は、ブレることのない萩焼の伝統を感じざるをえません。また、当代のご子息である坂倉正紘氏が、現在その伝統を引き継ぐべく弟子として作陶しています。
15代以前の萩茶碗ではよく「七化け」したものを拝見します。
その度に、「あぁ、大事に使ってこられたんだなぁ」としみじみ感じるものがあります。
もちろん、すでに七化けしているお茶碗でも、さらに使いこむことで変化し続けるのですが、是非まっさらの状態からお使いになって、オリジナルの萩茶碗を育ててみてはいかがでしょうか。自分で育てたお茶碗となると、愛着もひとしおでしょう。
そして、いい具合にお茶碗が出来上がった際は是非、八光堂まで自慢しに来てください!笑
萩焼の良さを語り合いましょう!
さいごに