【コラム】江戸切子桜祭り2019へ行ってきました!
江戸切子とギヤマン
「江戸切子とギヤマン?どんな関係があるの?」と、首をかしげた方も中にはいらっしゃるでしょうか。
実は私は入社したての頃、ギヤマンと聞けばポール・ギヤマン(フランス人画家)の事だと思い、同僚と話が噛み合わないことがありました(笑)
ギヤマンとは、江戸切子/薩摩切子などに代表される美しいガラス細工の総称です。
語源はダイヤモンドを意味するオランダ語とポルトガル語で、江戸時代にガラスの表面に細工をする際に、ダイヤモンドを用いて模様を彫っていた為、その細工を施したガラス細工をギヤマン細工と呼び、いつしか和ガラスを含むガラス細工を総じてギヤマンと呼ぶようになったとか。
(※外国人の話すダイヤモンド掘りが日本人にはギヤマンと聞こえたから等、諸説あります)
ちなみに江戸切子という名は、ガラス細工の製品そのものを指しているのではなく、ガラスの表面を装飾するための紋様のカットの技法そのものの事を指します。且つ、江戸切子協同組合に認定され、指定地域(墨田区や江東区など)で作られている切子が「江戸切子」を名乗れるのです。
よく何が違うのかと比較されがちなビードロは、吹きガラスの製品のためダイヤモンド加工されるギヤマンとは技法が異なるんですね。
江戸切子桜祭り2019
さて、話は桜祭りへと戻ります。
冒頭でも触れました事前投票の結果ですが、こちらの作品が1位を獲得していました。
全面にとても細かい細工が施され、パッと目を引く大胆な赤とメインの紋様が印象的ですね。
どれだけの時間と努力を費やせばこんなにも人の心を捉えて離さない作品が出来上がるのでしょうか。いつまでも鑑賞していたくなる素敵な作品ですね。
そして、私が応援していた作品がこちら。
なんと第2位に輝いていました!
濃色の鮮やかさこそなかれ、繊細なカットの輝きがとても美しいですよね。
なめらかにカットされた模様は、光を浴びキラキラと虹が出来ていました。(もちろん触るのはNGですので、しゃがみ込んで色々な角度から作品を凝視しました。笑)
この他にも素晴らしい作品を間近に感じることが出来、本当に楽しい時間でした。
ちなみに7月5日は江戸切子の日。
江戸切子の代表的なカットパターンのうち『魚子(ナナコ)』からこの日が江戸切子の記念日に選ばれたそうです。
※魚子とは…魚の卵をモチーフとした、とてもシンプルな文様です。そのシンプルさ故に、職人の技量が試される難しいカットの一つです。
世の中にはあまり知られていない様々な記念日があって面白いですね。
さいごに
イベント会場では、江戸切子の体験コーナーもありました。
私も体験してみたかったのですが、事前予約で枠は全て埋まっており叶いませんでした。
体験されている方たちは、職人さんに教わり、カットに真剣になりながらもとても楽しそうでした。私も熱が冷めないうちに、今度のお休みには江戸切子の体験に行ってこようと思います!
古美術八光堂ではギヤマンを高価買取しております。
作品の美しさから思わず買ってしまったけれどもったいなくて使っていない、ずっとしまってあるけれど万が一地震が来たら…など少しでもお心当たりの方がおられましたら、是非一度八光堂までお問い合わせください。
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皆様からのお問い合わせをお待ちしております。