【博多店:ブロンズ買取】エルテ ブロンズ像
ファッション・デザイナーとしての一面
エルテは 20 世紀のフランス人ファッションデザイナーであり、生涯を通して手がけたジャンルは、ファッション、ジュエリー、インテリア装飾など多岐に渡ります。
そんな彼の本名は「ロマン・ド・ティルトフ」。
なぜそこから「エルテ」と名乗ったかと言うと、 父ピョートルからデザイナーになることを強く反対された背景があるようです。父は帝国海軍提督でロシア艦隊の司令官だったため、息子が自分と同じように海軍将校になることを強く望んでいたようですが、1910 年頃にデザイナーの道を進むためにパリに移り住んだ際に、本名を名乗ることが何世代にもわたり海軍に携わってきた本家の名を貶めると考え、「エルテ」と名乗ってアーティスト活動するようになったと言われています。
エルテの活躍は 1915 年にニューヨークで創刊した女性向けファッション誌「ハーパーズ バザー」との契約を皮切りに、大きく活躍の場を広げていきました。
アール・デコの巨匠
アール・デコとは、1910年から約30年の間ヨーロッパ~アメリカを中心として流行した美術観念で、宝飾・ガラス分野ではルネ・ラリックもアールデコの一つとして挙げられますね。
エルテはこのアール・ヌーヴォーからアール・デコの移り変わりを上手に捉え、自身の感性を周囲に知らしめる形でぐんと知名度を上げて行きます。
エルテはドレス製作や雑誌の表紙だけではなく、映画の衣装やセットも手掛けるようになります。 しかしエルテのデザインには問題もあったようで、実用化には向かないものがいくつかあったようです。 また、衣装のデザインにこだわりが強く、周囲と意見が食い違うなど順風満帆なアーティスト人生ではなかったようです。
エルテの作風
彼の作風は繊細でエキゾチック・神秘的で、格式の高さを感じさせるものが多く見受けられます。また、アルファベットシリーズ、数字シリーズはそれぞれ個性的な人物でデザインされ、 見る人の目を楽しませます。
エルテ好きな方はアルファベットをすべてコレクションしたいと思う方も多いかもしれませんね。
私はエルテの作品で個人的に好みなものは、ブロンズ作品の「サイレーン」と「宝石シリーズ」が気に入っています。
「サイレーン」はこのブログのメイン画像の作品なのですが、繊細なラインの人魚が対を成し、完璧なシンメトリーを作り上げています。これがホテルや喫茶店のエントランスなどに飾られていたら見惚れてしまいますね!
「宝石シリーズ」は美しい女性と宝石をイメージしたデザインと色使いで、幻想的な世界観を表現しています。ふとした瞬間に目に入ったらきっと目が離せなくなるのではないでしょうか。
さいごに