【博多店:ブロンズ買取】古賀忠雄 ブロンズ
古賀忠雄作《現代を見つめる西郷隆盛像》
西郷隆盛の生まれ故郷である鹿児島県の空港近くには、西郷公園があり、そこに一際大きな西郷像《現代を見つめる西郷隆盛像》が立っています。
作者は20世紀に活躍した彫刻家、古賀忠雄です。
この西郷像は、西郷没後100年顕彰事業として関西在住の鹿児島県出身者らが京都市の京都霊山護国神社に建立する計画を立て、制作が依頼された作品です。1976年に完成したものの、発注者の死去により計画が中断。長らく富山県の倉庫に保管されたまま放置されていました。1988年、有志が古賀忠雄の息子である彫刻家の古賀晟らと共に、像を現在の場所に誘致し、公園が整備されたという経緯があります。
この彫刻は、実在の人物像としては日本最大となる高さ10.5メートル、重さ30トン、台座の高さ5メートルという巨大なもの。遠目にも目立つこの像は、この地域のランドマークとなっています。
古賀忠雄の来歴とその仕事
古賀忠雄は佐賀県で生まれ育ちました。窯場が多く有る地域だったため、絵付師になるように言い含められて、県立有田工業図案絵画科へ進学し、日本画を学んでいました。その実力は、在学中に日本画家の腹巻丹丘に認められる程に力があったようです。その後、東京美術学校彫塑科へ進学し、彫刻を学びます。在学中に「仏心」が帝展で入選し、そこで一躍注目を浴びます。
この後、戦時中の国威高揚の時勢を受けてか、古賀忠雄は筋骨隆々とした男性像を制作し、受賞を重ね、彫刻家としての地位を揺るぎ無いものとしていきました。
戦後、高度経済成長期に入り、日本が経済的に安定し始めると、古賀は渡欧し、西洋の彫刻を研究しました。そのとき50代半ばであったにも関わらず、彫刻に対する意欲は旺盛であった事が伺われます。
上記の西郷隆盛像なども作っていますが、晩年の作品は少女や動物など身近な題材が多く、戦前の作品と比較すると穏やかな心証の作風へと変化しています。
さいごに
古賀忠雄は西郷隆盛像のような巨大な作品だけではなく、小さなブロンズ像も数多く手掛けています。
もしかしたら、皆様のお宅にも眠っているかもしれません。
もし、古賀忠雄の作品をお持ちでしたら、是非一度、古美術八光堂にご相談くださいませ。
お待ちしております!