世界で愛されるキング・オブ・クリスタルブランド「バカラ」。その歴史と作品群
1764年にフランスのローレヌ地方で創業したクリスタルブランド「バカラ」。長きに渡り、世界トップクラスのラグジュアリーブランドとして知られています。その類稀な輝きと崇高な美しさは、まさにキング・オブ・クリスタル。
世界中の王室や皇室をはじめ、高級レストランやバーなどでも愛用されています。今回はそんなバカラの歴史や特徴・評価などについてご紹介します。
キングオブ・クリスタル・ブランド、バカラの歴史と成り立ち
▲バカラの発祥の地、フランス・ローレヌ地方の風景
バカラは、1764年にフランスのローレヌ地方・バカラ村に誕生しました。当時のフランスは戦争の爪痕が深く残っている時代。そこで、経済状況の悪化を打開するために、フランスはガラス産業に乗り出しました。そんな流れの中で、時の国王ルイ15世(※)によってガラス工場の設立が許可され、バカラは誕生したのでした。その後、1816年になって初めてクリスタルガラスが製造されました。
ブルボン朝時代の第4代のフランス国王。在位は1715年9月1日 – 1774年5月10日まで。
現在までも続く名作シリーズの誕生
1825年には、アルクール公爵の注文で「アルクール」シリーズの原型が誕生しました。「遠征でも用いることができる重厚かつエレガンドなグラス」というコンセプトで作られたこのシリーズは、どっしりとした六角形の台座、フラットカット模様の側面、チューリップを思わせるカッティングが特徴です。
これを機に、バカラはさまざまなシリーズを製作。その後も技術を洗練させ続け、世界のクリスタル界で確固たる地位を築き上げるまでに成長しました。1979年には「マッセナ」シリーズが誕生し、人気を博しました。このシリーズは、丸いグラスのフォルムと台座に刻まれた深いカッティングが特徴です。
世界の王室・皇室にも愛されるクリスタルブランドに
バカラは世界中の王室や皇室に寵愛されています。フランス王室はもちろん、イギリスやロシア・タイ・モロッコなどの王室がバカラのグラスを注文しています。1896年 には、ロシア皇帝ニコライ2世(※)からの注文を受け、ウォッカ用グラスを含むグラスセットを納入しました。
ロマノフ朝時代のロシア皇帝。第14代にして最後のロシア皇帝と言われる。
バカラの作品の特徴は?素材・製法にもキングのこだわりが
バカラの素材
バカラで使用されているのは、フルレッドクリスタルと呼ばれる素材。このクリスタルガラスは酸化鉛の含有率が30%以上かつ密度が3.00g/cm3 以上のものを指します。国際基準では、原料として酸化鉛が24%以上入っているものをレッドクリスタルガラスと呼びます。バカラのクリスタルガラスはその基準を大きく上回っているため、その透明度・重厚感は他に類を見ないと言えます。また、指で弾くと「キン」と高い金属音を発するのも、フルレッドクリスタルのバカラグラスの特徴です。
バカラの製造方法
バカラは高い品質基準のもとに製造されています。その基準をクリアして市場に出回るのは完成品の6〜7割程度。基準に適さず不適合品として破棄される製品は、全体の3〜4割にもなると言われています。そんな厳しい世界だからこそ、バカラにはフランスの「国家最優秀職人章/Meilleur Ouvrier de France(M.O.F)」を50人以上輩出した実績があります。
バカラの膨大なコレクションシリーズ
バカラには膨大な数のシリーズがあります。代表的なのは、「アルクール」や「パーフェクション」「パルメ」「ベガ」「マッセナ」「タリランド」「コンコルド」「ローハン」などです。そして現在も新作コレクションが次々と発表され続けています。
バカラ・作品の評価とは?世界中のコレクターから高い評価を受ける
▲恵比寿ガーデンプレイスに飾れたバカラのシャンデリア
バカラは、クリスタル界のキング・オブ・ラグジュアリーブランドのひとつです。高級クリスタルガラスとしての知名度は世界的に高く、それらを所有していることはある種のステータスとも言えます。
各国の王室や皇室で寵愛されているほか、高級レストランやバーなどでも使用されています。ご家庭でも、とっておきのグラス、お客様に出すグラスとして用いられたり、コレクションとして飾られたりしています。
また、バカラのクリスタルを用いたインテリアやシャンデリアも人気で、パブリックアートとしても利用されています。そんなバカラゆえ、製品によっては高い評価を受け高値で取引されているものもあります。
バカラ買取
バカラの作品紹介
「バカラ アイ・ベース」
「アイ」シリーズの波のような凸凹としたデザインは、光の屈折により独特な模様が浮かび上がってきます。クリスタルの美しさを最大限に引き出しているこの花瓶は、花を飾った際にはより花の美しさを引き立ててくれるでしょう。
「バカラ エンパイア ワイングラス」
バカラの「エンパイア」はバカラの中でも最古のシリーズ「アルクール」のフォルムに金彩をあしらったシリーズになります。バカラのクリスタルガラスの美しさに加え、豪奢な金彩が施されたより一層ラグジュアリーな雰囲気を演出してくれる逸品です。
「バカラ アワファイヤー キャンドルスタンド」
デザイナーのフィリップ・スタルクにより、2006年から制作されているキャンドルスタンド。キャンドルの炎の揺らめきによって、通常のライトスタンドとはまた別の光を演出してくれるキャンドルスタンドです。部屋に飾ればたちまちに生活を優雅に彩ってくれるでしょう。
まとめ
キング・オブ・クリスタルの異名を持ち、世界中の王室や皇室・高級レストランなどで用いられているバカラ。コレクターアイテムとしても人気です。そんなバカラの製品は買取市場でも人気が高く、製品よっては高額で取引されています。キズや汚れがあっても、査定額が高くなるものも数多くあります。バカラ製品の買取を検討されている方は、ぜひ一度ご相談ください。
陶器高額買取