はじめてでも安心。遺品整理のやること・コツを詳しく解説!
ご家族やご親族など近しい間柄の方が亡くなった後、遺族にはやらなければならないことがたくさんあります。そのひとつが遺品整理です。今回は、遺品整理の具体的なやり方やスムーズに進めるためのポイント・注意点などについて詳しく解説します。
遺品整理とは?遺品整理の概要を解説
遺品整理とは、家族や親族が亡くなった際に、その方が生前に使用していたものや所持していたものを整理することを指します。遺品には、預貯金や土地・不動産などの故人が残した財産をはじめ、家具や家電製品・衣類などの身の回りの品、アルバムや手紙・日記・アクセサリーなど形見となるような品までさまざまなものが含まれます。
遺品整理は自分でやる?そのメリット・デメリットについて
遺品整理は残された家族や親族が行うのが一般的ですが、近年では遺品整理業者に依頼する方も増えています。まずは遺品整理を自分でやるメリットとデメリットについて見てみましょう。
遺品整理を自分でやる2つのメリットとは?
・費用がかからない
遺品整理業者に依頼すると、費用がかかります。家の広さや物の量によっては費用が高額になることもありえます。その点、自分で行えばそういった費用はかかりません。
・気持ちの整理がつく
悲しみの最中に故人の遺品と向き合うのは辛いことかもしれませんが、遺品を整理しながら故人を思うことでかえって気持ちの整理につながることもあります。
遺品整理を自分でやる4つのデメリットとは?
・時間がかかる
遺品整理は想像以上に時間がかかるものです。遺品をとっておくものと処分するものに仕分けし、形見分けをしたり、必要に応じて処分や清掃を行ったりする必要があります。仕事が忙しい方や遠方に住んでいる方の場合、遺品整理をする時間がなかなか取れないことも少なくありません。
・仕分け作業は慎重に行う必要がある
遺品の仕分け作業は慎重に行う必要があります。銀行の通帳やカード類・不動産関連の書類や各種契約書は、法的な手続きを要することも。こういった貴重品類を家の中から探さなければなりません。また、自分では価値が判別しにくい物品(宝飾品や美術品・骨董品など)の処分について悩むこともめずらしくはありません。
・精神的にも肉体的にも大変
遺品整理は気持ちの整理につながることもありますが、急にご家族を亡くした場合などは死を受け入れられず遺品整理に手がつかないこともあるでしょう。また、重い物を動かしたり清掃をしたりと、肉体的にも負担になることがあります。特に高齢の方や体力のない方にとっては大変な作業になることが考えられます。
・近所迷惑になる恐れも
遺品整理の際に不用品を外に運び出したり、家の中を歩き回ったり物を動かしたりしていると、騒音によって近所に迷惑をかけてしまう恐れがあります。
遺品整理を自分でやるために必要なものとは?遺品整理の準備について
遺品整理は、親族の部屋から物を探したり運んだりする作業が連続します。遺品整理をスムーズに行うためには、以下の道具を準備しておくと良いでしょう。はじめての方は特に参考にしてみてください。
・段ボールとマジックペン
遺品整理では物の仕分け作業がとても重要です。段ボールにマジックペンで何が入っているかを明記し、どこに何をしまったかわからなくならないようにしておきましょう。
・養生テープ
ガムテープは貼った跡がついてしまいますが、養生テープなら剥がしても跡が残りません。また、ハサミを使わなくても手で切れるのも便利。梱包時はもちろん、ラベリングにも使えます。
・ドライバー・ペンチ・六角レンチ・はさみなどの工具類
ドライバーやペンチ・六角レンチなどの工具類は、家具類を分解するときに役立ちます。
・作業服・マスク・軍手
作業しやすいよう、つなぎなどの作業服をおすすめします。また、ホコリやカビなどが舞いやすいのでマスクをしましょう。荷物を運搬する際に怪我をしないよう、滑り止めのついた軍手もあると便利です。
・手押し台車
荷物を運び出すのに台車があるとスムーズかつ作業が圧倒的に楽になります。地面との摩擦で音が気になる場合は、騒音がしにくい樹脂車輪タイプの台車がおすすめです。
・脚立
背の高い本棚から書籍を出すときやエアコンを取り外すときなど、高所作業が発生することも。脚立を用意しておくと重宝します。
・ゴミ袋
ゴミは想像以上にたくさん出るので、ゴミ袋を多めに用意しておきましょう。地方自治体によってゴミの出し方やゴミ袋の仕様が異なるので、あらかじめ確認しておくことが大事です。
遺品整理の具体的なやり方・流れを詳しく解説!
それでは、遺品整理のの具体的なやり方・流れについて解説します。
以下の流れで進めていくのが一般的です。
スケジュールを決める
遺品整理は一気にやろうとせず、計画的に行うことが大切です。「いつから始めて」「何日にどの部屋を」「いつまでに終わらせるのか」などスケジュールを組みましょう。
他の家族や親族に連絡する
親族間で遺品整理や遺産相続をめぐるトラブルになるケースは少なくありません。トラブルを防ぐために、遺品整理をするまえに他の家族や親族に連絡をすることを忘れずに。
各種契約を解約しておく
賃貸物件や駐車場・公共料金・携帯電話・インターネット・クレジットカードなど、各種契約の解約をしましょう。
遺品を仕分けする
遺品整理では手放すものと手元に残すものを仕分けるのが重要です。家電製品や家具・衣類・こまごまとした日用品など、不用品として処分するものはそれぞれ適切な処分方法を取る必要があります。
「手元に残すもの」を仕分ける
残すものを決めたら、その仕分けをしていきます。特に重要なのは、銀行の通帳や印鑑・各種カード類や契約書類・権利書類といった今後の手続きが必要になる貴重品を確保することです。また、故人が大切にしていた物品や故人にゆかりのある品物を選別し、形見分けを。
効率的に進めよう!遺品の分別方法と種類について
遺品整理の中でも特に大変なのが、物品の仕分け・分類の作業です。
以下の方法を参考に仕分け・分類を進めてみてください。
残しておくものの分別方法について
手元に残しておくものは、以下のように分別しましょう。
・銀行の通帳
・カード類(キャッシュカード・クレジットカードなど)
・印鑑
・身分証明書類(健康保険証・マイナンバーカード・パスポート・免許証など)
・有価証券に関する書類
・不動産などの権利関連書類
・各種契約書(公共料金や携帯電話など)
・現金や商品券などの金融商品
・アルバム
・日記
・故人が愛用していたものや形見分けしたいもの
・金銭的価値の高い宝飾品や貴金属・美術品
(破損して使用できなくなったチェーンや指輪なども)
・家電製品
・衣類
・インテリア
書籍など家電製品衣類インテリア書籍などこういった物品は持ち帰って使用するか、リサイクル業者に依頼して引き取ってもらうことも可能です。美術品や骨董品・宝飾品などが残っている場合は、処理に悩むこともあるでしょう。処分すべきか否か、判断が難しい場合はプロに査定を依頼するのがおすすめ。必要に応じて査定や買取を依頼しましょう。
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不用品:粗大ごみの処分について
家電製品や家具などを粗大ゴミとして出す場合は、その地域の粗大ゴミ処分方法に従うようにしましょう。
不用品:家電製品の処分・処理について
家電製品の処分方法には、粗大ゴミに出すかオークションに出す・買取業者に買い取ってもらう・寄付するなどの選択肢があります。なお、冷蔵庫やタンスなどは必ず中身を出して空にしてから処分を。
不用品:粗大ゴミを除く一般ゴミの処分・処理について
粗大ゴミ以外に一般ゴミ(燃えるゴミ・不燃ゴミ・瓶や缶・雑誌・プラスチックなど)は、その地域の分別方法に沿って分別し捨てるようにしましょう。
遺品整理を行う際の注意点
資産価値のあるものの処分について
遺品の中には、資産価値が見込まれる物品が存在することがあります。代表的なのは、骨董品や美術品・宝飾品などです。コレクターでないと価値がわからないことも多いので、骨董品や美術品を見つけたら、処分する前に専門業者に査定依頼をすることをおすすめします。
遺言状がない場合の処分について
遺産相続で最も尊重されるのは故人の遺言状です。しかし、遺言状がないケースも少なくはありません。遺言状がない場合は、民法第900条に定められた法定相続人を確定する必要があります。法定相続人の資格があるのは、配偶者と子供です。配偶者や子供がいない場合は、親や祖父母などの直系尊属の人が相続人となります。
不動産の処分・処理について
故人が不動産や土地を所有していた場合、これらも相続の対象になります。相続とは、故人が持っていた権利や義務も引き継ぐことです。そのため、不動産や土地がある場合は、これらを引き続き所有するのか売却するのか・処分するのか考える必要があります。
自分で行うだけでなく遺品整理の専門家への依頼も検討しよう
自分だけでは遺品整理が困難なケースも
大切な方が亡くなったショックや悲しみから、遺品整理に手をつける気になれないという方も多くいるかと思います。しかし、ケースによっては速やかな遺品整理が必要となる場合も。特に故人が居住していたのが賃貸物件たったり、資産価値の高い物品があったりする場合は、早めに取り組んだ方が良いと言えます。また、遠方に住んでいて遺品整理に時間を取れないという方もいるかでしょう。ご自身だけで遺品整理を行うのが難しいと思う場合は、業者に依頼するのも賢い選択肢です。
業者に依頼するメリットとは?
遺品整理業者は、遺品の仕分けや整理から各種手続きや不用品の処分・買取・清掃まで請け負ってくれます。今後の手続きにも必要となる書類や貴重品類の捜索や、不用品の処分なども短時間で的確に行えるのがメリットです。できるだけ早く遺品整理をする必要があるケースはもちろん、体が不自由な方や高齢の方など、自分では遺品整理が難しい方にとっても頼りになるでしょう。
遺品整理業者を選ぶ際のポイント
遺品整理業者に依頼する場合は、業者選びがとても重要。というのも、業者に依頼してトラブルに発展した事例も少なくはないからです。中には「遺品をぞんざいに扱われた」「大事なものを捨てられてしまった」「見積もりよりも高い金額を請求された」といった事例が。信頼できる業者を選ぶために、以下のポイントをチェックしましょう。
ポイント①有資格者が在籍しているか
遺品整理業務には、遺品整理士という資格があります。これは、一般社団法人遺品整理士認定協会が発行している民間資格です。遺品整理士が在籍しているかどうかは、信頼できる業者かどうかのひとつの基準と言えます。
ポイント②料金体系が明確か
遺品整理にかかる料金は、業者によって異なります。物の量にあわせて料金を設定している業者もあれば、部屋の大きさや部屋数で設定している業者も。いずれにしても、料金体系が明瞭な業者を選ぶことが大事です。見積もり時に作業内容や金額を明示してくれる業者だと安心です。
ポイント③自分が求めるサービスを提供しているか
遺品整理と一口でいっても、業者に依頼したい内容は人によって異なるでしょう。遺品の仕分けから不用品処分まですべてお任せしたい方もいれば、不用品の回収と処分・清掃だけを依頼したい方もいるかと思います。セットプランだけでなく個別のケースにも対応してくれるのか、ご自身が求めるサービスが受けられるかどうかを確認しましょう。
ポイント④スタッフの対応は丁寧か
遺品整理は通常時の不用品処分とは異なります。大切な故人の残したものの扱いを任せるわけですから、丁寧な対応・故人や遺族に対する心遣いができる業者を選びたいところですね。対応の如何は、電話や訪問見積もり時の態度から見えるはずです。わからないことをきちんと説明してくれるか・遺族の気持ちを汲んだ丁寧な対応をしてくれているか・見積もりが明瞭でわかりやすいかどうかなどのポイントをチェックしましょう。
まとめ
遺品整理は想像以上に時間がかかるもの。やらなければならないこともたくさんあります。万一に備えて、どんなことをするのか・どんな準備が必要なのかを確認しておくと安心です。ご自身で遺品整理をするのは難しい場合は、業者に依頼するという選択肢があることも覚えておきましょう。
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