絵画の収納・保管の悩みを解消!おすすめの収納・お手入れ方法をご紹介
好きな絵画を手に入れたときの喜びはひとしお。そんなお気に入りの絵画でも、枚数が増えて収納場所に困ったり、引っ越しなどで環境が変わったために飾る場所が無くなったり、ということもあるはず。画家の想い、観る人の想いがこもった絵画ですから、いつまでも美しく保管しておきたいものです。
この記事では、絵画を保管・収納するときのおすすめ方法と、お手入れ方法をご紹介します。
絵画の収納・保管に多いお悩みとは?
まずは、絵画の収納と保管について多くの人が抱えるお悩みを見ていきしょう。
収納場所がない
絵画は作品同士がぶつかり合わないような広さに余裕のある場所で保管することが望ましいです。しかし、収納場所に充分なスペースがないという方も少なくありません。特に大きな絵画をお持ちの方は収納スペースを確保するのが難しいでしょう。
湿気によるシミやカビが心配
絵画を湿気が多い場所で保管しているとシミやカビが発生してしまい、せっかくの絵が劣化してしまう恐れがあります。絵画の収納には、通気性が良く湿度が低い環境であることが大切です。もともと日本の気候は湿気が多いのが特徴。特に夏は細心の注意を払う必要があります。
害虫による汚れや破れが心配
絵画を物置などに保管しておくと、いつの間にか蜘蛛の巣が張られたり、害虫の排泄物や死骸によって汚れたりして美しさを損ねてしまう可能性があります。長期保管しておくと被害に気づきにくく、シミやカビなどの大きな被害になる場合も。
紫外線による色落ちが心配
絵画を直射日光が当たる場所で保管していると、黄ばみや色落ちが心配です。絵画を久しぶりに見たら、購入時に比べて色あせ美しさが損なわれていたという事態は最も避けたいもの。
収納・保管の悩みを解消するコツ
絵画は非常にデリケート。色あせや破れなど取り返しのつかない劣化を防ぐために、適切な環境で保管することが大切です。では、絵画を保管するために最適な環境とはどのようなものでしょうか。
絵画の収納・保管に最適な環境とは
絵画の収納・保管に理想的な環境とは、日かげで風通しが良く、湿気がこもらない環境です。湿度50~60%、気温18~20度が最も適しているといわれています。
少しでも直射日光が当たる場所に保管してしまうと色の劣化に繋がります。押入れやクローゼットは直射日光が入りませんが、湿気がこもりやすくなっています。一般家庭でそのような場所に保管しなければならない場合は、定期的に戸を開けて湿気を逃がし、市販の湿気取りを利用しましょう。
また万が一の擦れや破れを防ぐため、上下左右にゆとりが十分あるスペースへの保管がおすすめ。
絵画をしまう前にはお手入れをしよう
絵画をしまう前にきれいにお手入れをすると、良い状態を長く保ちながら保管・収納ができます。収納後も定期的に確認して、必要に応じてお手入れをしましょう。
絵画の汚れを落とす
まずは目立つ汚れがないか目視で確認をします。汚れを見つけたからといって自分で落とそうとすると絵画にダメージを与えてしまう恐れが。無理やりこすったり絵画そのものを布で拭いたりするのは避けましょう。汚れがあるときは専門の業者に依頼して、適切な方法で処置を行ってもらいます。ほこりが付いている場合は、柔らかく清潔な筆でそっと払いましょう。
額縁の汚れを落とす
金属製の額縁はサビがでやすいもの。定期的に乾いた柔らかい布で拭き、サビを予防しましょう。汚れがなかなか落ちない場合でも、強くこすると傷ができてしまうので厳禁です。額縁の汚れは専用のクリーニング剤を使って落とします。
木製の額縁は水や薬品に弱く、変色などの恐れがあります。こちらも柔らかい乾いた布で優しく拭いてあげましょう。
絵画の湿気を取る
湿気はカビや害虫の発生に繋がります。風通しの良い日かげの部屋に一日置いておき、湿気を取ってから保管しましょう。また、長期間保管していた絵画は湿気がこもっていることも。定期的に陰干しをして、湿気取りを行いましょう。しかし乾燥しすぎるのにも注意が必要です。特に油彩などはひび割れの原因になってしまいます。適度な湿度を保てるように保管しましょう。
修復を依頼する
絵画に酷い汚れや破損が生じている場合は、専門の業者に依頼して修復をお願いしましょう。
汚れや色あせに対しては絵画の洗浄を、破れや穴がある場合にはキャンバス・紙の裏打ち処理などを行います。費用は修理方法によって異なりますが、高度な知識と専門技術を持つ職人が行うため、場合によっては数万円から数十万円かかることもあります。
絵画を触るときの注意点
絵画に直接手を触れてしまうと手の脂や汚れが付着してシミの原因に繋がります。表面には触れないように注意が必要です。運ぶときは額縁部分を持つようにして、周囲にぶつけないようにしましょう。
おすすめの収納・保管方法
では、絵画は具体的にどのような方法で収納・保管するのが良いのでしょうか。おすすめの収納・保管方法をご紹介します。
ケースに入れて収納・保管する
おすすめの方法は中性紙ケース、収納棚式ケース、桐箱などのケースに入れることです。箱に入れることによって外部からの刺激による破損や害虫などから守ってくれます。ケースに入れる前に絵画自体を中性紙でくるむとさらに安心できます。それぞれの素材による特長を確認し、絵画に合ったケースを選びましょう。
中性紙ケース
光やホコリ、温度や湿度の変化から守る保護紙でつくられた保存用ケース。紙の厚さや強度などさまざまな種類があります。
収納棚式ケース
絵画などを保管するための引き出しがついた専用棚。箪笥のようになっており引き出しごとに絵画を分けて入れられるため、箱のつぶれや直射日光が当たるといった心配は少なくなります。家具としては大型でそれ自体が場所を取るため、ある程度枚数をお持ちの方におすすめです。
桐箱
桐は内部の湿度を一定に保ち、防腐成分と防虫成分も含んでいるため、絵画の保管に最適です。見た目も美しく機能的なケースです。
トランクルームなどを活用しよう
自宅に絵画の収納スペースが無い場合や保管に適切な環境を整えにくい場合は、トランクルームなどを活用するのもおすすめです。
トランクルームとは貸し倉庫のこと。月額利用料を支払って利用するのが一般的です。
トランクルームのメリットとしては以下が挙げられます。
・セキュリティ面でも安心できること
・必要なときに自由に搬入・搬出ができること
・必要な期間だけ利用できること
契約をする前に現地見学が可能な業者もありますので、絵画を保管するのに十分な大きさがあるか、どのような環境か実際に見て確認してから利用するのがおすすめです。
収納・保管の注意点
絵画を保管する際はケースを縦に立てた状態で保管しましょう。スペースが無いからといって絵画を重ねたり他の荷物の下に置いたりしてしまうと、重みで箱がつぶれ中に入っている作品も変形してしまう恐れがあります。
高温多湿な環境も厳禁です。シミやカビの発生や、50度を越えると接着剤が軟化してしまうといった劣化が生じてしまいます。
安定した環境で保管し、ときどきケースから取り出して陰干しやお手入れを行いながら、保存状態を確認しましょう。
絵画の処分を検討している場合
汚れが酷く飾ることができない。時間とともに興味が薄れてしまった。どうしても保管場所を確保できないなどの理由で絵画の処分を検討している場合もあるかもしれません。しかし不要になった絵画をすぐに捨ててしまうと大きな損をしてしまう可能性があります。ここでは、損をしないための絵画の処分方法を解説します。
絵画の6つの処分方法
絵画の処分方法を6つと、それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。作品の内容やご自身の状況に合わせて処分方法を検討しましょう。
1. ゴミとして処分する
絵画自体は「燃えるゴミ」として処分することができます。大型の絵画はサイズによって粗大ゴミとされる可能性があるので注意が必要です。粗大ゴミとする場合は200~2000円ほどの費用がかかります。お住まいの自治体によって粗大ゴミの基準と費用が異なりますので、事前に確認しましょう。
2. 非営利団体や病院に寄贈する
絵画を寄贈するのも処分方法の一つ。無名な作家であってもポジティブなテーマの作品であれば需要は高いです。まずは事前に電話やインターネットで問い合わせをしましょう。
3. 美術品専門オークション会社を利用する
美術品を専門に扱うオークション会社「クリスティーズ」、「サザビーズ」、「毎日オークション」、「シンワオークション」などで売却することもできます。予想以上に高く売れる場合もありますが、手数料が高く、換金までに3~4ヵ月かかってしまうことも。
4. 画廊に販売する
買取業務を行う画廊に販売する方法です。取り扱う画家が決まっている画廊が多く、該当する画家の作品であれば相場以上の買取をしてくれる場合もあります。絵画を画廊に展示して販売してくれる「委託販売」を行っているところもあります。画廊に来たファンの目に留まり、買い取ってもらえる可能性があります。
5. ネットオークションやフリマアプリで売却する
「ヤフオク!」などのインターネットオークション、「メルカリ」「ラクマ」などのフリマアプリを利用してご自身で売却することも可能です。画家の有名・無名問わず、作品が気に入った方が手に取ってくれるかもしれません。しかし個人でのやりとりのため、相場より安く手放してしまう可能性があること、出品・梱包の手間、トラブルの対処方法も念頭に置いて出品する必要があります。
6. 買取業者に依頼する
絵画を手放すのであれば、絵画・美術品の買取業者に依頼するのが一番おすすめの方法になります。豊富な経験と専門知識を持ったスタッフが査定するため、適切な価格で買い取りをしてくれます。
絵画をゴミとして処分するデメリット
上記の絵画処分方法の6つの中で、一番手軽なのはゴミとして捨てる方法だと感じられるかもしれません。しかし、捨ててしまうのはデメリットが多いのです。
捨てるのに手間がかかる
絵画と額縁は別の処分が必要です。額縁に使われている素材によって分別方法が異なるため、捨てる前にお住いの自治体に確認することが必要です。一般的に50cm以上のものは粗大ゴミ扱いとなり、粗大ゴミとなった場合は費用がかかります。はさみやのこぎりなどを使い50cm以下に小さくして捨てることもできますが時間と手間がかかってしまいます。
高価な可能性があり文化保存の視点でもマイナスに
現在は無名だとしても、ゴッホやゴーギャンのように死後に評価される画家は珍しくありません。高価な作品が混じっていてあとで後悔してしまう可能性も。また、素人判断でむやみにゴミとして捨ててしまうと文化的に価値のあるような作品を永遠に失ってしまうかもしれないのです。
買取業者に依頼するメリット
絵画をゴミとして処分するのはデメリットが多いため、買取業者に依頼するのがおすすめです。ここでは買取業者を利用するメリットをご紹介します。収納・保管場所がなく処分を検討している方は、処分前に一度買取業者に査定の依頼をしてみましょう。
売却手数料がかからない
インターネットオークションやフリマアプリなどを利用して売却すると、売却手数料や送料、梱包材などの費用がかかります。買取業者を利用すれば売却手数料はかかりませんし、業者によっては相談・査定・出張費・手数料はすべて無料というところも。またクーリングオフが適用されていますので、出張買取の場合、納得がいかない場合などは8日以内であればキャンセルすることもできます。
価値判断ができる
古い絵画や譲り受けた絵画などは、価値がわからない作品も多いと思います。買取業者であれば知識豊富な鑑定士が一枚一枚査定をし、適正な価格で買い取りをしてくれるため、正しい価値判断が可能です。
創業40年以上の実績のある古美術八光堂では、知識豊富な専門鑑定士がひとつひとつ丁寧に鑑定し、ご説明します。出張費や売却手数料もすべて無料です。日本画・洋画・現代アート・版画など、種類を問わず幅広い絵画の買取が可能ですので、お気軽にご相談ください。
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まとめ
大切な絵画だからこそ美しい状態を保ちながら保管したいもの。外部のサービスなどを利用する、自宅での保管環境を整えるなどして、直射日光と湿度を避けた適切な環境で保管していきましょう。
どうしても収納場所や環境が整えられず絵画を手放すことを検討している場合は、ぜひ一度古美術八光堂へお問合せを。古くて汚れがある絵画であっても高値で取引されているものもあります。絵画の処分方法でお困りの場合は、ぜひお気軽に古美術八光堂へご相談ください。
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