宝石の保管時の注意点は?アイテム別の保管方法や手入れ方法
宝石の美しい輝きは、心を華やかにときめかせてくれるものですね。その美しさを長く維持するためには、日ごろのお手入れや扱い方・保管の仕方が重要になります。この記事では、宝石の保管で気をつけたいポイントや、アイテムごとの保管の仕方・お手入れ方法などについて詳しくご紹介します。
宝石の保管で気をつけたいポイント
宝石の輝きを引き出し、ジュエリーとしての美しさを維持するためには、保管の際にいくつか注意点・ポイントがあります。
直射日光を避ける
宝石の種類によっては、紫外線や熱に弱く、変色・変質してしまうことがあります。直射日光の当たる場所・高温になる場所での保管は避けてください。よく身につける宝石類は、ジュエリーボックスに入れて温度変化の少ない・直射日光の当たらない場所で保管しましょう。
乾燥剤と一緒に保管しない
カビが生えることを心配して、乾燥剤と一緒に宝石を保管する方がたまにいらっしゃいます。しかしこれはNGです。乾燥剤を入れた乾燥しすぎた環境で保管してしまうと、劣化を招く恐れがあります。
宝石は高すぎる湿気は苦手ですが、適度な湿気は必要です。ジュエリーショップのショーケース内に水の入ったコップが入れてあるのを見たことはありませんか?あれは極度の湿気を防ぐための対策です。
ただし、湿度が高すぎる環境も良くありません。宝石の保管に最適なのは、湿度が40〜50%前後で、大きく変化しない環境です。
このほか、防虫剤を一緒に入れるのも避けてください。化学成分が反応して変色や変質の原因になるとがあります。
汗や油分がついた状態で保管しない
宝石によっては、油分を吸収しやすい性質を持っているものもあります。油分がついたままの状態にしておくと、表面の輝きを損ねたり品質の劣化を招いたりする恐れが。油分は皮脂のほか、スキンケア製品や香水・ヘアスプレーなどにも含まれていますので、宝石のついたアクセサリーを外したら、やわらかい布で拭いて油分を落とすようにしましょう。また、宝石に触るときは手を洗って清潔にしてからにしましょう。
宝石は1点ずつ保管する
宝石は種類によってそれぞれ硬さが異なります。例えば、ルビーやサファイヤはモース硬度が9前後ですが、パールは2.5前後しかありません。柔らかいパールが硬いルビーやサファイヤと重なったりぶつかったりした場合、表面に傷がついてしまう恐れがあるのです。こういった事態を防ぐために、宝石は一点ずつ保管しましょう。ジュエリーボックスにまとめて入れている方もいるかと思いますが、区分けができるボックスを使用するか、一点一点を別のケースにしまうようにしてください。
高価な宝石・普段つけない宝石は金庫に入れよう
高価な宝石や普段あまり身につけない宝石は、ジュエリーケースに入れて金庫で保管することをおすすめします。耐火性・防盗性の高い金庫に入れておけば、大切な宝石を紛失や盗難・火事などから守ってくれます。さまざまな大きさ・重さ・仕様のものがありますので、お持ちの宝石の数や大きさなどに合わせて選ぶと良いでしょう。
宝石の保管方法(アイテム別)
前項では宝石を保管する際の一般的な注意点やポイントについてご紹介しましたが、ここではネックレスやピアス・イヤリング・リング・ブレスレットやアンクレットなど、アイテム別の保管方法を解説します。
ネックレス
ネックレスは、ジュエリーボックスまたはケースの中で、留め具部分をつないだ状態でチェーンを伸ばして収納するのが理想的です。このように保管することで、チェーンが絡まりにくくなり、また、トップの宝石がチェーンと当たって傷つくのを防ぎやすくなります。
ピアスやイヤリング
ピアスやイヤリングも、ワンペアずつ収納できるケースか、区分けできるタイプのジュエリーボックスで保管してください。このとき、左右のペアが互いに触れ合わない距離をとるようにしましょう。宝石がついているピアスやイヤリングの場合は特に、左右のペアが当たることで傷つけあってしまう恐れがあります。また、フープピアスのような華奢な作りのものは少しの衝撃や負荷で変形することがあるので、丁寧に扱いましょう。
リング
リングは、ジュエリーボックスのリング用スリットで保管しましょう。スリットにリングを入れることでリングが動かなくなるので、他のジュエリーとぶつかって宝石が傷ついたり他の宝石を傷つけたりする心配がなくなります。
なお、複数収納可能なジュエリーボックスを使用する場合は、スリットに入れるリングとリングの間隔を空けて、必ず一本ずつ収納してください。
ブレスレットやアンクレット
ネックレス同様に、留め具部分をつないでチェーンを伸ばした状態で保管することをおすすめします。また、バングルのように形状が決まっているタイプは、一度変形するとなかなか元の形に戻らなくなってしまいます。
スペースに余裕を持たせ、一つ一つ保管するようにしてください。
宝石を保管する前のお手入れ方法・正しい扱い方
宝石を収納・保管する前のお手入れ方法、日頃の扱い方の注意点は以下です。
保管前に柔らかい布で拭く
宝石のついたアクセサリーを外した後は、ジュエリーボックスなどに収納する前に柔らかい布で拭くようにしてください。首まわりや手首・耳周りというのは、思っている以上に汗をかく場所です。また、スキンケア製品や髪のスタイリング剤などが付着することもあります。こういった、汗や皮脂・汚れなどをそのままに収納すると、宝石の輝きが失われやすくなります。また、チェーン部分の金属がサビたり変質する恐れもあります。
布で拭くときは、爪を立てたりせずに優しく丁寧に扱うようにしましょう。特にパールや翡翠・琥珀・珊瑚といった柔らかい宝石は、少しの衝撃で傷が入ってしまうので注意が必要です。
なお、宝石を洗うための超音波洗浄機というものもあります。これはモース硬度の高い硬い宝石の洗浄には向いていますが、前述したパールや翡翠・琥珀・珊瑚のような硬度の低い宝石にはNGです。表面に細かい傷がついてしまうことがあります。
シーンによっては外して
宝石をつけたまま温泉やお風呂・サウナ・プールなどに入ると、温泉の成分や湿気・高温・化学成分などで宝石の品質が劣化する恐れがあります。高価な宝石をつけたまま温泉やお風呂・サウナ・プールに入る方はあまりいないかもしれませんが、うっかりつけたままにしないように気をつけましょう。
身につけるのは出かける直前に
宝石の中には、油分や化学成分が付着すると変色・変質しやすいものもあります。スキンケア製品やメイク用品・ヘアスタイリング剤・香水・デオドラント製品などに含まれる成分の影響を防ぐために、宝石は身支度がすべて終わった後、出かける直前につけるようにしましょう。最後に身につけることで、着替えをする際に宝石にひっかかってしまったりするのも防げます。
宝石の保管に困ったらどうすればいい?
「相続で高価な宝石をもらったけど、身につける機会がないし、保管しておく場所もない」
「身につけなくなった宝石を手放したい」
そんな方には宝石の買取専門店での売却をおすすめします。宝石の評価というのは複合的で難しく、専門的な知識を要します。宝石そのものの価値や希少性・保存状態などを正確に鑑定できるのは、専門家のみ。リサイクルショップや不用品買取店でも宝石の買取を行っていることが多いですが、専門的な知識を持つスタッフがいるかどうかはわかりません。正しい価値がわからず適正な査定額をつけてもらえない恐れもあります。
できるだけ高く売りたい・正しい価値を知りたいという方は、ぜひ宝石を専門に扱う買取専門店をご利用ください。
時計・宝石・地金高額買取
まとめ
高価であればあるほど、保管方法に気を遣う宝石類。宝石の種類によって保管方法に違いがある他、お手入れの仕方にもコツがあるため、今回ご紹介した方法をぜひ参考にしてみてください。また、宝石を普段から身に付けている方は、扱い方に注意することも大切です。大切な宝石の輝きが失われないように、日頃のメンテナンスを行いましょう。
なお、古美術八光堂では、宝石の買取を行っています。専門の鑑定士がいますので、価値を正しく判断し、適正な査定額をつけることができます。ご自宅に不要な宝石類がある方は、ぜひご利用ください。
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