薩摩切子を買取いたしました
薩摩切子について
■薩摩切子の歴史
30年程前、薩摩切子の復元がはじまりました。
一度途絶えてしまった薩摩切子の歴史を復活させた人たちの努力は図りしれないでしょう。
切子は二大拠点、江戸と薩摩で栄えたガラス製品で日本の伝統芸術の中でも生活になじむ日用品として今も尚重宝されています。
1846年、島津斉彬の命によってはじまったガラス製造は、西南戦争が終わりをつげた1877年に途絶えてしまいました。存続が危ぶまれた頃には、技術の継承がうまくいかず、一旦歴史の幕を下ろしたのでした。
島津斉彬といえば、江戸後期の外様大名。その名は、養女・篤姫とともに有名で、薩摩切子は大名間の贈り物として、献上される品物でした。大層なお箱にいれられて、斉彬から有名大名へと贈られたことを想像してしまいます。
■切子とは
そもそも「切子」とは、ということになりますが、
簡単に言ってしまうと「カットガラス」となります。円盤状のダイヤモンドの歯を高速回転させ、「カット」していくのです。
■江戸切子と薩摩切子
江戸切子と薩摩切子との違いは、被せたガラスの薄さの違いだそうです。
江戸切子は薄く、薩摩切子は厚いそうです。
または、工芸品として扱われた江戸切子とは違い、薩摩切子は美術的要素が強く、やはりそれは、「贈り物」として扱われたことが要因となっているそうです。
■薩摩切子の色
さて薩摩切子についてもう少し紹介させていただきます。
薩摩切子と言えば、「金赤」と「黄色」ではないでしょうか。
薩摩の紅ガラスとよばれたこともあって、代表色は「赤(紅)」。
「黄色」については特に、その発色が難しく、幻の「黄色」とまで呼ばれているそうです。
またガラスの厚さも相まってその色合いにも深みが出るような気がしています。
「金赤」とは紅色より明るい赤を指します。
その他、藍色・緑色・島津紫などで全6色を基本とするそうです。
また新しいところで言うと、2色を被せ、その濃淡で色彩を表現する「瑠璃金」「瑠璃緑」「蒼黄緑」も開発されています。
さいごに
冒頭でも説明いたしましたが、薩摩切子は現代の生活にもなじむ美術品のひとつです。
買取で重要なのは、なんと言っても「需要」があること。
薩摩切子は徳利、盃、花瓶、菓子器、ピッチャーなど幅広いジャンルで制作されていて、その存在感は特別なものと言えるでしょう。
桐箱にしまったままの、薩摩切子はお持ちではないでしょうか。
もし使わないのであれば、継承されて、次の方に使ってもらうのもひとつの手段だと思います。
2016年も締めに差し掛かりました。心機一転、お部屋の整理をされてはいかがでしょうか。
私達、八光堂は皆様のご利用心よりお待ち申し上げております。