玉~古代中国から愛されてきた宝物~
玉(ぎょく)について
・玉(ぎょく)って?
中国では美しい石を総称して『玉』と呼びます。
玉(たま)ではなく玉(ぎょく)ですね。
翡翠(ひすい)琥珀(こはく)真珠(しんじゅ)瑠璃(るり)瑪瑙(めのう)珊瑚(さんご)など。
王偏(おうへん)が付く漢字ばかりで、これらも「玉」だったとされます。
この中でも最も貴重とされているのがキング・オブ・ザ・玉の翡翠です。
この翡翠ですが、硬玉(ジェダイド)と軟玉(ネフライト)と言う名前に分かれており、これらは簡単にモース硬度と言われる鉱石の硬さを分ける尺度で区分けされます。
中国では硬玉の産出はありませんが、軟玉においては非常に上質な産出地があります。
中華人民共和国新疆ウイグル自治区ホータン地区の和田玉(ホータンぎょく)がそうですね。
現地の方は家族総出で掘ったり拾ったりの採集をする事もあるらしく、質の良い玉を掘り当てて一夜で大金持ちになる事もあるらしいです・・・なんとも夢のある話ですね!
・日本での玉、中国での玉
さて、中国で『玉』と言えばこれら翡翠(軟玉)を中心とする宝石の総称と言えますが、日本での『玉』は一体どのような物を指すのでしょうか?
一般的に日本で言う『玉』とは翡翠(硬玉)のことを指します。
これは世界中でみても日本が翡翠(硬玉)の一大産地であり、国石にも指定されている事からでしょう。
・軟玉と硬玉、どちらが価値があるの?
これは非常に難しいですね。
どちらも上質の物は世界的に需要がありますし、暗闇の中でもなお眩しく輝いて見えるような硬玉、潤い感がありしっとりとした質感の軟玉、どちらも甲乙つけがたく素晴らしい物です。
国石である硬玉を応援したい気持ちはありますが・・・笑