北村西望~平和のシンボル「平和祈念像」~
北村西望について
冬真っ只中となり、九州地方も一気に冬を感じる景色に様変わりしました。
九州地方の天気予報にも、雪のマークがちらほら見かけるようになってきました。
そんな寒さの中、HOTなニュースが!
2月の10日(金)・11日(土)の2日間、店主嵜本政司が博多本店にやって参ります!
ぜひこの機会に気になるお品をお持ち寄りください。
当日博多本店にて、皆さまのご来店をお待ちしております!
さて、私は仕事柄、いろいろな県を往来しておりますが、先日は長崎県に伺って参りました。
福岡生まれの私にとって長崎県は幼い頃から縁のある場所です。
一番古い思い出として、今でも鮮明に覚えているのが長崎県の平和記念公園にある「平和祈念像」です。
原爆の脅威・平和・冥福・静寂・命を一身で表現しているその像の圧倒的な大きさ、存在感は今尚脳裏に焼きついています。
後になって北村西望の作品だと知ることになるのですが、多くの人がその像の前で祈り、世界平和のシンボルとして世界に向けて発信し続けている存在です。
今回はその北村西望に関してお話させていただきます。
西望は1884年、後に原爆が投下される長崎県に生まれます。
仏教の信仰に篤い家系で、6人兄弟の末っ子でした。父親は金属細工を趣味としており、西望は幼い頃から鉛筆画で絵を描きながら、父親の金属細工に打ち込む姿を真似ていたそうです。
19歳で京都市立美術工芸学校に入学し、親友となる建畠大夢と出会います。ライバルとしてお互いに刺激を与え合いながら創作に打ち込んだそうです。
時代は戦争に突入し兵役を強いられ、不遇な人生を歩むこととなります。
しかし、そんな境遇にめげることなく兵役終了後には再び制作に没頭していきます。
西望の探究心はとどまることを知らず、多くの作品を残し、1973年には文化勲章を授けられました。
西望の作品は、東京都にある井の頭恩賜公園内の北村西望彫刻園をはじめ、全国各地で見ることができます。
平和を愛しながら、戦争の時代を生き抜いた西望だからこそ、造りあげることができた作品達の全てにドラマがあります。
冒頭で述べた「平和祈念像」は1955年に5年の歳月をかけて造ったそうです。
目の前にすれば必ず何か感じることが出来る、意味のある作品です。
是非とも一度、その目でお確かめください。
さいごに
北村西望の作品は、非常に大きな物から手のひらサイズの物まで様々な種類がございます。
実際に「北村西望とは知らずに持っていた」なんてことも良くあります。それくらい私達の生活に根付き、愛された作家でもあります。
是非とも私達の手で、次の世代に引き継いでいきたいと思います。
ご売却をお考えの際は古美術八光堂をぜひご利用ください!