気品“匂い立つ”王道をいく日本画家・安田靫彦
安田靫彦について
どうもこんにちは。八光堂広島本店鑑定士の倉本です。
先日広島郊外の施設を借りて、友人たちとサバイバル・ゲーム、いわゆるサバゲーに参加してきました。エアガンで撃ったり撃たれたりするアレです。
一見危険そうではありますが、最近ではスポーツとしての側面が強くなってきていて、幅広い年代の方々と仲良くできるのが魅力ですね!
重たい装備も気にならなくなるくらい盛り上がるのですが、翌日の筋肉痛は本当に堪えます・・・。
筋肉痛で動けないときに歴史小説を読んでいたのですが、そのとき思い出した作家さんがいるのでぜひ紹介させてください!
王道の画家の誕生
今回紹介するのは、大正の王道日本画家「安田靫彦(やすだ ゆきひこ)」という方です。明治期の日本画家である横山大観や菱田春草、下村観山などのビックネームに影響を受け日本画を志しますが、伝統的な日本画の美しさを踏襲しつつも、衣装などは実に写実的で、歴史を題材にした作品も多くロマンにあふれています。歴史好きなら間違いなくぐっと来るものがあると思います!
安田靫彦は1884年に東京・日本橋の料亭「百尺」の四男として生を受けます。その後、先に挙げた日本画の巨匠たちの絵に心打たれ、画業を決意します。
1898年より小堀鞆音(こぼり ともと)に師事します。このときなんと若干15歳。
その後1907年には功績が認められ、日本美術院に招かれることとなります。早くから実力を認められた天才画家だったわけです。その後も晩年まで絵を描き続け、名作を世に多く残していきました。
安田靫彦の作風
作風についてですが、まさに日本画と呼ぶべきものだと思います。構図に無駄はなく、写実的で一本一本の線にまで気を配られたような繊細なタッチは、シンプルな構図でも見れば見るほど引き寄せられることでしょう。
この気品すら感じる作風は、ライバルの日本画家・速見御舟にも美術誌の中で語られるほど大絶賛を受けたそうです。
多彩な才能
作品は歴史をモチーフにしたものや、動物を描いたものが多いです。また能書家としても非常に稀な才能を持っていて、書も多く残されています。
歴史ものは卑弥呼や聖徳太子。源義経や豊臣秀吉などなど。時代にこだわらず多くのモチーフを題材にしています。服装や表情なども細かく、当時書かれたものといわれても納得できそうなリアルさ。これも安田靫彦の魅力のひとつだと思います。
日本画の魅力を感じ歴史のロマンに心躍らせたいとき、彼の絵を見て思いふけるのはいかがでしょうか?
安田靫彦は今後もしっかり日本画の歴史とともに継がれていく画家の一人だと思います。お近くで展覧会をしていたら、見に行かれることをお勧めします!
以上。お勧め作家の紹介でした!
さいごに