煙草文化と喫煙具
喫煙文化と喫煙具
いつも八光堂ブログを読んで下さっている骨董ファンの皆様、閲覧いただき有難うございます!
今年は夏らしい夏ではなく、梅雨がまだ明けきらないかのように一日中くもりのち雨・・・雨のちくもり・・・と気が滅入りますね。
そんな中ひと息つく自販機のコーヒーが私を癒してくれてます。
あるCMではないですが、コーヒーを飲みながら空を眺めてグッと一口。・・・その後に必ず煙草に火をつけてしまいます。
習慣付けされたかのようにいつも両手がふさがります。笑
それはいつも一服するためにテクテク歩いてわざわざ行く、喫煙コーナーでのことです。
そこにはいつも何人かの愛煙家が必ずいます。昼時なんかは混雑するくらい大勢の愛煙家が集まっています。
実は京都本店がある京都市内の中心部や京都駅付近、観光地である清水・祇園あたりも路上喫煙は1,000円の過料です。歩き煙草はNGです。(京都に限らずどこでもそうですが。)
そんな愛煙家の私も、実は煙草をやめていました。
期間は2年弱でしたが、普段身体を動かすことが多く健康を気遣ったからです。
でも何故かまた吸い出して現在に至ります。
・・・煙草好きなんです。笑
煙草の歴史
ところで煙草って結構な歴史があって元々はとても高価な薬品とされていたのはご存知でしょうか?
現在確認されているのは5世紀から7世紀頃、マヤ文明を築いたマヤ族が栽培を始めたとされていて、喫煙をしていた痕跡が残っています。
その用途としては、主に信仰の際の儀式に使用するためだったようです。
14世紀には、かの有名なコロンブスが、ヨーロッパに煙草を持ち込んだことで、広く煙草文化が伝わっていったそうです。
そして日本ではというと、歴史の教科書にも出てくる有名人、フランシスコ・ザビエルが1549年に鹿児島に上陸した際に、そのザビエルに同行していた船員が葉巻を吸っていたようです。
これがおそらく日本人が煙草を見た最初の出来事で、その様子を見た鹿児島の人たちは「南蛮人は腹の中で火を焚いている!!」とびっくりしたそうです。
そして1592年に日本に初めて葉煙草が伝来しました。
当時派手好きで新しいもの好きといわれた豊臣秀吉も喫煙を始めたことをきっかけに、夫人の淀殿も吸い始め、女性の喫煙者第一号となりました。
その後に煙管(キセル)が伝来し煙草は徐々に全国に広まっていきます。
しかしながら当時はまだとても高価な貴重品であり、薬品として普及したため、庶民は到底たしなむことはできず、喫煙できるのはとても裕福な武士か一部の商人のみだったそうです。
煙草の流行
そんな煙草も江戸中期には庶民にも普及していきました。
ただし現代と同様に火災の原因となったり、高価ゆえに独占するものが出たり、生産が増えたため農家が米の生産をやめてしまうなどの要因から、それらを危惧した幕府は幾度となく禁煙令を出しました。
しかしながら煙管を咥えた容姿が傾奇者の一種のスタイルともなり、かっこいいイメージにも繋がったことや、薬品としての効果も期待されて、禁煙令が普及に拍車をかける逆効果にもなったようです。
そして16世紀後半には全国に普及し街中に煙草屋もできました。
また17世紀には現代で例えると焼き芋屋さんのように、担い売りと呼ばれる移動販売をする商売人も登場し、たばこ、たばこーと声を出しながら歩き売りするようになります。
また、この頃に煙管(キセル)用の刻み煙草が流行しました。
庶民も当時高価だった煙管や煙草盆などを買い求めていき、ひとつの文化として煙草が認知されていきます。
それまでは、政府や藩の専売だった煙草も、18世紀の後半には製造会社もでき、その販売促進のためポスターなどが作成されだしました。
そして1900年に未成年者喫煙禁止法が発令されます。
ということは1900年までは未成年であっても煙草は吸ってもいいものだったんですね。
戦時中には煙草は配給制になり、品質もよくないものが出回ったようです。
物がない時代で、様々な植物を煙草の代わりに使用したようですが、当時主食だったジャガイモの葉を用いたものは、気に入った方も多かったと言い伝えられています。
現代の煙草の位置づけ
そうして現代では様々な国からも輸入されるようになり、簡単に手に入るようにもなりました。
しかしながら研究がすすみ、煙草の有害性が認められると現在のように喫煙禁止区域もでき、私の周りでも煙草をやめる人が増えてきました。
需要と供給のバランスもあってか煙草も高いなって思うときがあります。
でもまだ日本は安いのかもしれません。
世界には1箱で1000円を超える金額の国もざらにあるようです。
現在では煙草の有害性も実証されています。
吸う人はやはり吸わない人を気遣って当然です。
煙草の歴史って複雑ですよね・・・笑
高価で手が届かない憧れの存在・・・
薬品として身体にもいい・・・
煙草はかっこいい・・・
日本へ煙草が伝来して様々な文化を創造し、そうして時を経た現代では少し違う用途や存在に煙草はなっているのかもしれません。
私も憧れから始めた一人です。
だからこそドラマの主人公の吸っていた色々な種類の煙草や新商品を試してみたり、喫煙具であるライターは、こだわったものを購入して使っていた時期もありました。
ただ今は手入れも面倒くさくてほったらかしです。笑
さいごに
そんなライターも有名ブランドのものなんかは高価買取が期待できるものがあります。
もちろん古い時代に愛された煙管や煙草入れ、煙草盆などは状態にもよりますが、高価買取となるものも多いです。
煙草をやめた方や、煙草を吸っていたご先祖様が遺されたものがあるという方は、このブログを読まれた後でも、一度ご自宅に眠ったままになってる喫煙具をご確認下さい!
古美術八光堂では査定のみでも大歓迎です!
使用することのない何となく置いていたものが、実は高価なものであることが、骨董の世界ではよくあります。
もちろん、喫煙具以外でも気になるお品物があれば気軽にお問合せ下さい。
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