【大丸梅田店:西洋美術買取】バカラ フラワーベース
バカラの煌めきの秘密
バカラといえばその美しい輝きが特徴ですが、その輝きがどのように作り出されているかご存知でしょうか。
バカラの製品は一般的なガラス(ソーダガラス)ではなく、クリスタルガラスを使用し、作成されています。
一般的なガラスの材料は珪砂(ケイシャ)、ソーダ灰、カリウムですが、そこに酸化鉛を加えることにより、クリスタルガラス特有の高い透明度と光沢のある煌めきが生まれます。
バカラガラスには30%の酸化鉛が含まれていますが、酸化鉛が多く含まれているガラス製品は軟らかく、その成形には洗練された高い技術を必要とするそうです。また、クリスタルガラスは澄んだ音色も特徴的でガラスを指で弾いた際綺麗な音を響かせます。
全てが一級品であるバカラですが、そのグラス一つを作り上げるのに十数人の職人が手作業で作成していき、手間と時間をかけられ完成します。しかし、品質基準がとても厳しく、作られた商品の内、なんと3割から4割(!)は破棄され、私たちが目にするバカラはその基準をクリアしたものになります。
バカラは日本でいう人間国宝にあたるフランスの「M.O.F.」(フランス最優秀職人)をこれまでに50人以上輩出しており、職人の技術力の高さが伺えます。
バカラの歴史
ここでバカラ社の歴史を少しご紹介したいと思います。
バカラ社は18世紀のフランスで誕生しました。度々起こる戦争で経済的に困窮していた18世紀フランスでしたが、フランス東部ロレーヌ地方の統主であるモンモランシー・ラバルは、その苦境から脱するため、他のヨーロッパ諸国に遅れをとっていたガラス産業に注目し、国王ルイ15世の許可を得て1764年バカラ村にガラス工場を建設しました。
バカラがクリスタルガラスの製造を始めたのは1816年頃で、それまでバカラ社は約60年間にわたり、ビン類や窓ガラス、鏡、など生活用品を中心に生産していたそうです。しかし、老舗クリスタルガラスメーカーであるサンルイ(Saint Louis)社との一時的な合併の際にクリスタル製造の技法を学び、バカラ社でもクリスタルガラスの製造を開始します。
バカラの代名詞である「アルクール」シリーズは、クリスタルガラスの製造が軌道に乗り始めた1825年にアルクール公爵家の婚礼のために制作されたクリスタル・グラスで、現在まで愛されているロングヒット商品となりました。
多岐にわたるバカラ製品
このように歴史ある格式高いブランドであるバカラですが、多様な製品を作成していることも長い年月人々から愛され続ける理由になっているのではないでしょうか。
例えば、19世紀初頭、ルイ18世を皮切りに、フランス・イギリス・ロシアなどの世界中の王室や皇室、さらには日本の皇室もバカラ社の製品を愛用していることは有名ですし、近年の日本では「ドラえもん」や熊本のPRキャラクターである「くまモン」とのコラボレーションでクリスタルの置物を販売しています。
このようにラグジュアリーなものから遊び心溢れるものまでバカラは多種多様な製品を作成しています。