価値のある銀貨はどれ?国内外の人気銀貨と売却方法
ご自宅に眠っている古い銀貨や記念メダルはありませんか?
美しいデザインに惹かれて海外旅行先で購入したもの、おみやげでいただいたもの、断捨離や遺品整理で見つかった日本の古銭……お持ちの銀貨はどれくらいの価値があるのでしょうか。
現在の銀は20年前(2000年頃)と比べて3倍以上の価値がついています。銀貨は世界中のコレクターに人気のアイテムのため、思っている以上にお手持ちの銀貨に価値があるかもしれません。
この記事では、国内外の代表的な銀貨と、その価値や売却方法について詳しく解説していきます。
銀貨とは?世界各国で使用された銀の硬貨
銀貨とは、銀を主な素材として作られた貨幣です。銀は美しく、変色しにくく、加工がしやすいので、金貨・銅貨とともに、古くから世界各国で使用されていました。最古の銀貨は紀元前670年ごろ、リディア国(現在のトルコ)で使われていた「エレクトロン硬貨」といわれています。エレクトロン硬貨は金銀合成で、重量を均一に揃えたものでした。表面には当時の権力者の紋章と、偽造防止のために重量の極印が刻印されています。
硬貨はギリシア・ローマから貿易を通じてペルシアやインドにも広まっていきました。近年の銀貨の代表的なものに、銀錠(中国)、5フラン銀貨(フランス)、1ドル銀貨(アメリカ)などがあります。
日本では、明治時代までは銀貨が多く流通しており、諸外国との貿易用に1円銀貨が発行されていました。東日本では金貨が多く使われていたのに対し、関西で銀の採掘量が多く、西日本では銀貨が中心となっていました。その後、欧米を中心に金本位制に移っていき、日本でも1897年に貨幣法が改正されたことで、銀貨は通用が停止となりました。現在日本で銀貨が発行されるのは、国家事業に伴う記念貨幣のみとなっています。
価値が付くのはどんな銀貨?
銀貨を日本で売る場合、どのようなものに高値がつくのでしょうか。
銀貨の価値は「そのときの銀の相場」と「銀の重量・純度」が基本となります。重量と純度とは、その硬貨にどれくらいの銀が含まれているか、ということです。銀貨の種類ごとに銀の含有量が異なります。
さらに希少性の高い銀貨は人気であり、コレクター価格が上乗せされます。希少性が高い銀貨とは、100年以上前の古い銀貨などです。発行枚数が少なく、入手が困難だった銀貨も価値があります。イベントの記念に発行されたものや、発行期間が短いもの、正しく製造されなかったうえ、なんからの理由で市場にでまわってしまったエラーコインは希少性が高い銀貨といえます。希少性がそれほど高くなくても、保存状態の良い銀貨は価値が上がる場合があります。
汚れているからといってツヤを出すために磨いてしまうと傷がついてしまいます。柔らかい布で優しくホコリを取る程度にとどめましょう。専用マットや専用ケースにしまっておくのが、価値を高める保管方法として一番良いものになります。
価値が高い!買取市場で人気の国内外の銀硬貨
銀貨は希少価値が高く、世界中にコレクターが存在します。製造年や場所によって、本来の貨幣価値よりも高く取引されることもしばしば。国内外で人気の銀貨には、どのようなものがあるのでしょうか。
海外の人気銀貨6選
パンダ銀貨は中華人民共和国の銀貨で、1982年から発行されています。表面にはジャイアントパンダ、裏面には世界遺産の北京天壇が描かれています。中国ではパンダ銀貨のほか、純金のパンダ金貨も発行しています。
2.メイプルリーフ銀貨
メイプルリーフ銀貨はカナダの銀貨で、1998年から発行されています。表面には英国エリザベス2世の顔が、裏面には楓の葉(メイプルリーフ)が描かれています。銀の純度は99.99%と高く、流通量は世界一を誇ります。
3.メキシコ銀貨
メキシコ銀貨とは、メキシコを中心にラテンアメリカで発行された銀貨です。メキシコは銀の生産量が多く、古銭にも銀が多く含まれています。16世紀からは当時メキシコを植民地としていたスペインが、メキシコ産の銀で銀貨を発行していました。
4.イーグル銀貨
イーグル銀貨はアメリカ合衆国の銀貨で、1986年から発行されています。表面には自由の女神像が、裏面には盾と13の五芒星を持つ紋章の国鳥イーグル(鷲)が描かれています。世界中で人気のある銀貨です。
5.ウィーン銀貨
ウィーン銀貨はオーストリア共和国の銀貨で、1989年から発行されています。ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団をモチーフにしており、表面にはパイプオルガン、裏面にはハープ・ホルン・バイオリンなどが描かれています。
6.ブリタニア銀貨
ブリタニア銀貨はイギリスの銀貨で、1997年から発行されています。表面にはエリザベス女王が、裏面にはブリタニア女神が描かれています。品位や価値が安定して人気です。
日本の人気銀貨4選
1.1円銀貨
1円銀貨は、明治時代から大正初期にかけて流通していた銀貨です。外国との貿易用に使用された旧1円銀貨と、国内で使用された新1円銀貨の、デザインが異なる2種類があります。旧1円銀貨には竜と旭日が、新1円銀貨には「一圓」という文字と竜が描かれています。
未使用であれば高額になり、使用済みでもプレミアが付きます。人気のため贋作も多いので注意が必要です。
2.鳳凰100円銀貨
鳳凰100円銀貨は、昭和32年から33年の1年間のみ発行された銀貨です。現在でも使用でき、銀行で両替することも可能です。表には美しい鳳凰が羽ばたく姿が、裏には桜の花が描かれています。発行期間が短く、銀の含有量が60%以上と高いため、希少性が高い硬貨といえます。
3.旭日竜50銭銀貨
旭日竜50銭銀貨は、明治4年に発行された銀貨で、3種類存在します。すべて同じ旭日竜が描かれていますが、銀貨の直径が違う「旭日竜大型」「旭日竜小型」。さらに旭日竜小型の中でも、竜の内径が21mmの「大竜」と、19mmの「小竜」に分けられます。大竜は特に流通枚数が少ないため、状態によってはプレミア価格が付く銀貨です。
4.東京オリンピック記念メダル
東京オリンピック記念メダルは、1964年にアジア初のオリンピック開催を記念して作られた硬貨です。当時は金・銀・銅の3種類のセットになったものと、単品のものが発売されました。日の丸と、オリンピックのマークがデザインされています。
銀貨の売却は専門店がおすすめ
銀貨は歴史的価値の高いものや記念メダルなどの希少性が高いものであれば、高値での取引が期待できます。ただ銀貨の価値を一般の方が見定めるのは非常に困難です。
まず銀の含有量、流通量を知っている必要があること。さらに銀貨は種類が多く、贋作やレプリカもたくさん作られていることから、専門的な知識が必要になります。
銀貨の価値を正確に知りたい方、売却を検討している方は、専門店で査定してもらうのがおすすめです。知識と経験豊富な鑑定士が一枚一枚丁寧に鑑定してくれます。無料での査定や出張鑑定を行っているところもありますので、一度相談をしてみましょう。
銀貨買取
まとめ
銀貨は美しいデザインと希少価値から、世界中にコレクターが多いアイテムです。価値が分からない古い銀貨でも、ご自身が予想していた以上の価値がある可能性があります。ぜひ一度査定に出して、価値を確認してみましょう。
古くて汚れがある銀貨であっても高値で取引されているものもあります。不要な銀貨をお持ちの方は、ぜひお気軽に古美術八光堂へご相談ください。
銀貨買取